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セールスフォース、企業の環境データを分析しサステナビリティ経営の実現を支援する「Net Zero Cloud 2.0」

 株式会社セールスフォース・ジャパン(以下、セールスフォース)は9日、企業の環境データを収集・分析・報告して、サステナビリティ経営の実現を支援する製品「Net Zero Cloud」の新版「同 バージョン2.0」を日本市場で提供開始したと発表した。なお同社では、自社のコアバリューに「サステナビリティ」を新たに追加したという。

 Net Zero Cloudは、企業の環境データを迅速に収集・分析・報告して、温室効果ガスの排出削減につなげるソリューション。国際基準であるGHGプロトコルに基づき、Greenhouse Gas(温室効果ガス)の排出量の算定と報告の国際基準であるScope 1~3を算出できるという。

 また、ネットゼロ(Scope 1~3を範囲として定めて、温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きゼロにすること)の目標に向けた対応状況を表す、視認性の高いダッシュボードを提供。温室効果ガスの排出量、再生可能エネルギー利用率、サプライチェーンにおける排出量など、経営層や投資家などのニーズに対応したデータを、分かりやすくグラフィカルに表示できるとした。

 さらに、データ集計・確認プロセスのステータスを容易かつ正確に把握し、カーボンアカウンティング(炭素会計または温室効果ガス会計)業務を、段階を踏みながら前に進め、ネットゼロへの目標達成までの道のりを最適化できるとのこと。

 なお、同一のプラットフォーム上にて支社や調達先のデータを一元管理可能なため、スムーズに集計業務を進められる点も特徴としている。

 今回発表された新版では、組織がTableau CRMの分析とダッシュボードを活用し、ネットゼロを実現する最短の道筋を導けるように支援するという。具体的には、What-if分析と科学的根拠に基づいた排出削減目標との整合により、企業の排出削減目標への最短経路を特定するほか、科学的根拠に基づく排出削減目標(Science Base Targets)で求められるレベルの目標を設定し、進捗を測定可能にした。

 また、サプライヤーの排出量を企業のサプライチェーン全体にわたって管理する機能や、処理方法や発生量など、廃棄物に関するデータを1カ所にまとめて管理する機能などを新たに搭載している。

サプライヤーのScope3を管理するダッシュボード例

 Net Zero Cloudの価格(税別、組織単位)は、「Starter」が年間576万円、「Growth」が年間2520万円。