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NTTデータ、地域金融機関の顧客訪問営業をサポートする資金需要予測AIサービスを提供

融資業務をAIでサポートする「finposs」の第一弾

 株式会社NTTデータは25日、融資を求める見込み顧客をAIで予測することで、地域金融機関の職員が顧客訪問営業(渉外活動)で成約率を上げる支援をする、資金需要予測AIサービスを提供すると発表した。

 資金需要予測AIサービスでは、地域金融機関が保持する顧客の取引状況データをAIで分析し、将来の資金需要を予測する。地域金融機関職員は、データに基づいた訪問先顧客の選定ができるようになり、選定理由と合わせてより資金需要の高い顧客への訪問や、その成約率向上が望め、収益向上に寄与する。

 サービスを利用することで、資金が必要な顧客への優先訪問による成約率向上や、職員の訪問先選定時間の削減、需要予測が可視化されることによる気付き、ノウハウ継承、AIの判断根拠に基づく能動的な営業活動による、取引先との親密度の向上などの効果が期待できるとしている。

 資金需要予測AIサービスは、融資業務をAIでサポートする「finposs(フィンポス)」の第一弾となるサービスで、2022年1月からファーストユーザーとして、大阪シティ信用金庫の全営業店に導入を開始する。

 NTTデータではfinpossについて、融資業務における他の活動である審査、与信管理へ機能を拡張し、全ての融資業務にAIを活用していくとしている。財務諸表情報と口座の入出金情報などをAI分析することで、精度の高い融資審査を支援する「融資審査・事業課題把握支援AIサービス」は、2021年度内に提供を予定。AIが定期的に顧客を評価し、評価内容を時系列に可視化する「企業モニタリングAIサービス」は、2022年度上期に提供を予定する。

 NTTデータは今後、サービスを地方銀行や信用金庫など地域金融機関全体に展開することで、地域金融機関の収益向上に貢献していくとしている。