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アライドテレシスがネットワーク統合管理ソフトを強化、無線LAN端末の統合管理に対応

ルータ製品ではダイナミックVPN機能の使い勝手を改善

 アライドテレシス株式会社は7日、ネットワーク統合管理ソフトウェア「AT-Vista Manager EX」と、スイッチ・ルータ製品のファームウェア「AlliedWare Plus(AW+)」をバージョンアップすると発表した。同社Webサイトからのダウンロードサービスを開始している。

 AT-Vista Manager EXの新版「同 Ver.3.8.0」では、対応する無線LANアクセスポイントのファームウェアの拡張により、無線端末の管理にも対応した。MDX(Multi-Dimensional Exchange)機能により、フロアをまたいだ各階のイメージも直感的に表現できるため、1階から2階へ移動した場合などでも3Dで追跡可能になり、ユーザーの正確な行動履歴の把握を行えるという。さらに、過去の状態も再現でき、多次元的な無線端末の把握が可能になるので、移動する無線端末をユーザーとひも付けて、業務全体を把握できるとした。

 また、電波を発しないスタンバイモードでアクセスポイントを配置し、ネットワークを冗長化する機能を新たに提供する。この機能では、周囲のアクセスポイントの故障など何らかの理由によって電波状態が悪化した場合、自律的に電波送信を開始し、無線ネットワークを補完することが可能。フロアマップに配置した無線LANアクセスポイントから、無線コンシェルジュ機能によって最適な冗長構成を提案するため、簡単に無線LAN環境を構築できるとしている。

 なおこれらの機能は、TQ6000 GEN2シリーズなどのアクセスポイントで利用できる。

 加えてルータ製品では、グラフィカルなネットワークマップ上でVPNトンネルが設定できるダイナミックVPN機能が、より直感的に使いやすく強化される。これまでは設定したトンネルを経由して通信したい場合、経路テーブルにネットワークアドレスを追加する必要があったが、新版からは、定義されたネットワーク名や部署名などを選択するだけで、自動的にネットワークアドレスが指定され、ペンシルでの描画と合わせて、より容易にトンネルの経路設定を行えるようになった。

 こちらは、AT-AR4050Sなどで利用できる。

 さらにAT-SBx908 GEN2とx950シリーズでは、レイヤ2フレームをカプセル化することで、ルータを介したレイヤ3ネットワーク上に論理的なレイヤ2ネットワークを重ねられるなる「VXLAN」をサポートする。これにより、ネットワークをまたがったデバイス同士がレイヤ2で通信可能になるため、仮想マシンのライブマイグレーションなどが可能になるとした。

 このほかx930シリーズのスイッチでは、10GbEアップリンクを使用することなく、GbEのダウンリンク(1000BASE-T or SFP)をVCS(Virtual Chassis Stacking)のスタックリンクとして利用可能になるため、柔軟なポート構成を組めるようになるとのこと。