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アライドテレシス、統合管理製品で無線LANの利用履歴を長期保存する機能を提供

無線ネットワークの冗長化機能も利用可能に

 アライドテレシス株式会社は14日、ネットワーク統合管理アプライアンス「VST-APLシリーズ」「AT-VST-VRT」のソフトウェア、ならびにWi-Fi 6対応無線LANアクセスポイント「AT-TQ6602」のファームウェアなどを順次バージョンアップすると発表した。無線LANの利用履歴の保存期間を拡張可能にする機能や、無線ネットワークの冗長化機能などを提供する。

 今回のバージョンアップでは、まず、ネットワークの統合管理に必要な機能をパッケージ化したアプライアンスVST-APLシリーズを、統合管理ソフトウェア「AT-Vista Manager EX」の外部データベース・ストレージとして利用可能にした。このAWC-VAS(Vista Appliance Storage)機能により、AT-Vista Manager EXは、VST-APLシリーズを利用して、クライアントの接続履歴やフロアマップデータなどの長期保存と、過去の任意の日時における状態を確認できるようになる。

 過去の電波状態や無線端末の接続状態を容易に確認となることで、企業では、「どこで」「どのように」無線が使われることが多いのかを把握できるため、無駄のない無線LAN環境の運用に貢献するとのこと。また文教市場であれば、生徒が所有するタブレットなどの接続状況を過去にさかのぼって確認し、日々の生徒の動線や接続状態の監視、さらには次学期・次年度の快適な学習環境を支える無線LAN環境の参考と改善などに寄与するとした。

 なお、AWC-VAS機能はVST-APLシリーズ Ver.3.4.1以降とAT-Vista Manager EX Ver.3.8.0以降でサポートされ、データ蓄積期間の設定はAT-Vista Manager EX側で行う。期間は最大1095日(約3年)まで設定可能だ。

 アクセスポイントについては、電波を発しないスタンバイモードでアクセスポイントをネットワークへ配置しておき、周囲のアクセスポイントの故障など、何らかの理由によって電波状態が悪化した場合に有効化する冗長化機能AWC-SAC(Smart Activation)を利用可能にする。

 VST-APLシリーズのVer.3.4.1以降と、仮想アプライアンスAT-VST-VRTのVer.3.4.1以降で利用でき、アセスポイント側はTQ5000シリーズ、TQ1000シリーズ、AT-TQ6602にて利用できるとのこと。対応ファームウェアは順次提供される予定だ。

 なおVST-APLシリーズ Ver.3.4.1とAT-VST-VRT Ver.3.4.1では、インテントベースのGUIも強化されており、クラウドとの通信についてもマップで可視化されるようになった。同時に、トラフィック状況も容易に把握可能。さらに2点間の通信経路表示やアプリケーションQoSの帯域設定などに関する、GUIの操作性も向上している。

 さらにアクセスポイントではこのほか、AT-TQ6602において、Webブラウザを用いて無線LAN利用者の認証を行うキャプティブポータル(Captive Portal)機能に対応する。利用者が最初にWebページを開くと、Wi-Fi認証ページに直接リダイレクトされ、シンプルかつセキュアなログインを可能にするとのことだ。