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公立置賜総合病院、シュナイダーエレクトリックの三相UPSと遠隔監視システムを採用

 シュナイダーエレクトリックは14日、山形県東置賜郡川西町の公立置賜総合病院が、シュナイダーエレクトリックの三相UPS「Symmetra PX」を含むサーバールームソリューションと遠隔監視システム「EcoStruxure Asset Advisor」を導入し、病院の情報システムの安定運用とITインフラの効率化を実現したと発表した。

 公立置賜総合病院は、地域初の24時間対応の救命救急センターやドクターヘリ用のヘリポートを持つほか、最新のがん放射線治療機器の導入や、地域の自治体病院のサテライト化などの取り組みを行い、置賜地域の基幹病院としての役割を担っている。

 地域住民が、医療施設のサテライト化による価値を最大限享受できるようにするためには、電子カルテをネットワークでつなぎ、地域の医療機関の間で患者情報を共有できる仕組みが不可欠となる。そのため、公立置賜総合病院では、開院当初より情報システムを積極的に導入してきた。しかし、長年の運用により、サーバールームのスペースが不足しつつあることや、床下の配線も入り組んでしまい免震装置の動作にも不安があるといった課題を抱えており、ミッションクリティカルな病院業務の特性上、障害発生時にも素早く対応できる監視サービスの導入が必要だったという。

 そこで、公立置賜総合病院では、三相UPSのSymmetra PXを導入し、多数の小型UPSを集約することで、サーバールームのラック数を約3分の2に削減した。さらに、床下の配線も「NetShelter SX」ラックを導入して上部に配線を通して整理することで、免震装置の可動スペースも確保した。

 ラックと配線の整理を実現したことに加え、UPSを集約して全体のランタイム時間が見える化されたことで、バッテリー運用時間の把握が容易になり、電源喪失時の安全なシャットダウン設計を行えるなど、機器増設時などにも最適化を図れるようになったとしている。

NetShelter SX導入後の床下配線

 また、監視サービスについては、障害発生時のより迅速な原因特定と復旧対応のため、遠隔監視サービスのEcoStruxure Asset Adviserを導入した。EcoStruxure Asset Adviserは、障害発生時のプロアクティブな通知に加えて、スマートフォンのアプリ上で簡単に状況を確認できるため、即座に対応を開始できる。さらに、チャット機能を使えば、リアルタイムでシュナイダーエレクトリックのアドバイスを受けられるため、機器にあまり詳しくない担当者でもすぐに活用できることから、監視業務の効率化とトラブル対応時のスピード向上が期待されるとしている。