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CentOS 8とバイナリ互換の「MIRACLE LINUX 8.4」、IaaS「さくらのクラウド」で利用可能に

さくらインターネットとサイバートラストが協業

 さくらインターネット株式会社とサイバートラスト株式会社は14日、さくらインターネットのIaaS型クラウドサービス「さくらのクラウド」において、CentOS 8とバイナリ互換を維持したサイバートラストのLinux OS「MIRACLE LINUX 8.4」を提供開始すると発表した。

 CentOSは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)の代表的なクローンとして広く利用されているが、開発元のCentOS Projectより、CentOS Linux 8のメンテナンスが2021年末に終了すると発表されており、2022年以降はセキュリティ修正などを受けられなくなる。このためCentOS 8の利用企業では、これまでのノウハウを活用し、CentOSのメンテナンス終了後も安定的に継続して利用できるLinuxディストリビューションの選定に迫られている状況だ。

 こうした中でサイバートラストは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 8.4をベースに開発され、CentOS 8とのバイナリ互換を維持している国産Linux OS「MIRACLE LINUX 8.4」を10月4日に提供開始するとともに、従来は有料だったOSのライセンスを無料とした。

 さくらインターネットでは今回、サーバーやストレージなどのさまざまなサービスが利用できるIaaS「さくらのクラウド」において、このMIRACLE LINUX 8.4の提供を開始する。これにより、国内リージョンを複数展開するさくらのクラウド上で、サイバートラストが国内でサポート体制を組むOSを動作可能になるため、国内で運用を完結させたい企業のニーズに応えられるとのことだ。

 また両社では、この取り組みの中で、CentOSの最新動向や移行方法、また移行の注意点などを解説するオンラインセミナーも開催し、企業への情報提供も行っていくとした。初回のセミナー「どうなる?! CentOSの移行先 ~MIRACLE LINUX編 各種OSと移行ツールの比較~」は、10月22日に開催される。同セミナーの参加費用は無料(事前登録制)。