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サイバートラストとコンテック、MIRACLE LINUX 8.4プリインストールのFAコンピューター「VPC-5000」を発売

 サイバートラスト株式会社と株式会社コンテックは29日、FA(Factory Automation)向けコンピューター「VPC-5000」シリーズで、新たにMIRACLE LINUX 8.4をプリインストールした新製品を開発し、2022年4月中旬に受注開始すると発表した。

 コンテックは、工場設備や社会インフラの安定稼働を支える情報端末や機械学習フレームワークやAI推論実行用のHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)環境として、FAコンピューターVPCシリーズを展開しており、OSにはCentOSが採用されるケースが多くあったという。

 一方、CentOS ProjectがRed Hat Enterprise Linux(RHEL)クローンとして提供していたCentOS 8は2021年12月31日にのサポートが終了し、CentOS 7についても2024年6月30日でサポート終了となる。以降は新バージョンのリリースはなく、既存のCentOSに重大な脆弱性が発見されても修正パッケージは提供されず、サイバー攻撃の被害を受ける可能性が高くなる。

 コンテックとサイバートラストは、これまで産業用PCにCentOSを採用していた企業に向けて、CentOSと同等に利用可能な環境の提供を目指し、コンテックのVPC-5000にサイバートラストが開発するRHELクローンの国産Linux OS「MIRACLE LINUX」をプリインストールしたモデルを開発した。

 新製品は、インテルXeonプロセッサー対応で、HPC/交通/社会インフラ/医療機器/セキュリティ/アミューズメントなど、高度な多重処理を必要とする分野に適したVPC-5000に、CentOSの後継として利用可能な「MIRACLE LINUX 8.4」をインストール済みで提供し、Linuxが安定稼働するプラットフォームとなる。

 また、有償サポートメニュー「MIRACLE LINUX Standard サポート」相当を、OEMライセンスとして特別提供。技術問い合わせ、アップデートサポート(アップデート情報の通知、バージョンアップ版・修正モジュール・エラッタ情報の提供)、12年延長サポート(通常10年)のサービスが追加契約なしで提供され、長期間安心して利用できるとしている。

FAコンピューターVPC-5000 MIRACLE LINUX 8.4プリインストールモデル