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「Celonis EMS」を活用したプロセスマイニングで企業のDXを支援、日立システムズが5つの新サービス

「Celonis EMS」による業務プロセス可視化イメージ

 株式会社日立システムズは7日、独Celonisのプロセスマイニングツール「Celonis Execution Management System(EMS)」を活用し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を支援する「プロセスマイニングによる業務DX支援サービス」を提供開始すると発表した。

 「Celonis EMS」は、さまざまな業務プロセスのログデータを用いて、業務の発生回数や業務間のリードタイム、逸脱している業務パターンを可視化可能なプロセスマイニングツール。主要な業務の流れを動線で確認できるため、手戻りとなっている個所や繰り返し作業が発生している部分の抽出を容易に行えるという。

 日立システムズは、2019年7月からの価値検証(PoV)を経て、2020年7月に社内システムへ「Celonis EMS」を本格導入し、社内のSAPをベースとした販売管理業務、および自社開発したフィールド作業支援システムにおける業務改善に適用。業務プロセスを総合的に把握することにより、業務における品質向上やリードタイムの最適化、コンプライアンス強化など業務全体の改善を加速させている。さらに2020年12月には、Celonis社の日本法人であるCelonis株式会社とリセラー契約を締結し、顧客への提案活動、本番データを用いた価値検証・PoCを実施してきた実績を持つ。

 そして、これらの取り組みから蓄積されたノウハウ、ナレッジをもとに、プロセスマイニングを活用したDX改革を効率的・効果的に実行したいという顧客のニーズをくみ取り、今回、エンドユーザー向けに4サービス、コンサルティング企業向けに1サービスの計5サービスを整備した。

 エンドユーザー向けサービスでは、「Celonis EMS」の適用可否を無償で検証する作業から、他社が敬遠しがちなイベントデータの準備作業やシステム刷新時の業務分析作業、年間ライセンスの導入支援作業、導入後の運用支援まで、企業のDX推進におけるあらゆるシーンでのプロセスマイニング活用を、日立システムズがワンストップでサポートするという。具体的なサービスは以下の通り。

適用可否検証サービス

企業システムにおける「Celonis EMS」の適用可否を無償で検証する。期間は約2週間。

スポット業務分析サービス

本番導入前の価値検証、年度や期ごとの定期分析、システム刷新時の上流工程での現状把握といった、スポットの分析を約2カ月で行う。

年間ライセンス導入支援サービス

年間ライセンスの導入や、ソースシステムとのリアルタイムの環境構築を支援する。

運用支援サービス

業務改善分析の支援、「Celonis EMS」の技術トレーニング、問い合わせ対応など、導入後の運用作業を支援する。

 一方のコンサルティング企業向けでは、コンサルティング企業が提供するサービスと組み合わせて、企業の業務効率化やシステム刷新を支援するコンサルティング業務支援サービスを提供する。従来のサービスに、データという事実に基づく業務プロセスの可視化を加えることにより、ステークホルダーとの合意形成に有効活用できるとしている。

 なお、適用可否検証サービスを除く4つのサービスは、いずれも個別見積もりとなる。