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CTC、金融機関向けのクラウド型API連携ソリューションを提供 高いセキュリティレベルを保ったままデータ連携を実現

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は6日、金融機関向けのクラウド型API連携ソリューションを提供開始すると発表した。株式会社AuthleteのAPI認可サービス「Authlete(オースリート)」を中心として構成されており、高いセキュリティレベルを保ったままでデータ連携を実現できるという。

 API連携ソリューションで利用する「Authlete」は、APIでのアクセスを許可する「認可」の機能を実装したクラウドサービスで、API利用時に安全なデータ連携を規定した技術仕様「FAPI(Financial-grade API、ファピ)」の認定も受けている。

 これを利用すると、例えば、フィンテック関連のアプリケーションが銀行のデータを利用する場合に、リクエストごとに口座残高・入出金履歴の照会、資金移動を伴う振込・決済などのデータが利用できる権限を付与し、アクセス可能な時間と機能を制限してAPI連携を行うことができる。アクセスに有効期限と機能制限があるため、万一、何らかの手段で不正利用が発生した場合でも、被害を最小限に抑えられるメリットも提供できるとのこと。

 CTCでは、すでにAPI公開時の利用状況の分析やトラフィック管理、フォーマット変換などを容易に実現するプラットフォーム「Apigee」を取り扱っており、今回はこのAuthleteと組み合わせて、金融機関向けに安全なAPI連携ソリューションを提供する。また今後は、APIから得られた購買データをもとにしたAI活用の機能の拡充も視野に、API連携ソリューションを拡張する予定だ。

 今回提供するAPI連携ソリューションの価格は、月額10万円(税別)から。CTCでは、自社システムのAPI公開を進める金融機関を中心に展開し、3年間で20社の受注を目指すとしている。