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三井不動産とUDCKタウンマネジメント、柏の葉キャンパス駅周辺街区にエッジAIカメラ29台を導入

AI分析による異常行動検知や人流分析などのエリアマネジメント活動を開始

 一般社団法人UDCKタウンマネジメントと三井不動産株式会社は21日、柏の葉キャンパス駅周辺にエッジAIカメラを29台導入し、住民の安心・安全・快適な暮らしを提供する新たなエリアマネジメント活動を開始すると発表した。街区における取り組みとしては、国内最大規模になるという。

 エッジAIカメラ(以下、AIカメラ)は、カメラに内蔵されたAIで映像・画像の分析を行い、分析結果をサーバーに送信することで、処理スピードの向上や映像・画像の漏えいリスクを低減する。AIカメラは株式会社クリューシステムズが提供し、画像解析はニューラルポケット株式会社(以下、ニューラルポケット)のAI画像解析技術を活用する。

 撮影された映像は、リアルタイムで特定の個人を識別できないデータに加工するため、個人のプライバシーを侵害するようなデータの取得・保管は行わない。また、今回の取り組みでは、AI解析によって事象を検知した際には、カメラ位置情報と検知内容をテキストでメール送信し、撮影画像データの転送は行わないとしている。

 取り組みでは、柏の葉キャンパス駅周辺に25台、調整池のアクアテラスに4台のAIカメラを設置し、AIによるリアルタイム画像分析により、通行人の異常行動や立ち入りの検知ならびに人流分析を行う。

 異常行動検知では、カメラ画像をAIが分析し、倒れる、うずくまる、つかみかかる、凶器所持行動と判断した場合に、検知メールを警備員に発信する機能を提供する。柏の葉キャンパス駅西口・東口周辺エリアにおいて、2022年4月より運用開始予定で、2021年9月~2022年3月は試験期間として現場で検証を行う。

倒れ、うずくまり時の検知画像

 立ち入り検知は、2021年9月に運用を開始。雨天に伴うアクアテラス(調整池)の増水時や、夜間の立ち入り禁止帯などにおける人の立ち入りをAIカメラにより検知し、検知メールを警備員に発信する機能を提供する。

 人流分析は、2021年9月に運用を開始。柏の葉キャンパス駅周辺およびアクアテラス周辺の人の流れを分析し、分析データをイベント企画や街づくり検討などに活用する。また、AIカメラで取得した人流データを含む街のデータは、業種・業界を横断してデータの連携を可能とするプラットフォーム「Dot to Dot」を利用して、データ利用者へ連携することを検討する。大学や研究機関、事業者へ街のデータを連携することで、街づくりに寄与する研究や新たなサービスの創出などが期待できるとしている。