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PFU、業務用イメージスキャナー「fiシリーズ」向けユーティリティーソフトを強化

現場担当者がスキャナーを迅速に利用開始できる「PaperStream ClickScan」などを提供

 株式会社PFUは22日、業務用イメージスキャナー「fiシリーズ」専用ソフトウェア「PaperStreamシリーズ」をリニューアルし、同日より提供開始すると発表した。

 今回のソフトウェアリニューアルでは、「原稿をセットしてスキャンボタンを押す」「出力先を選択する」「イメージデータを保存する」といった3ステップの簡単操作で、スキャンから保存までを完結できる「PaperStream ClickScan」を新たに提供する。

 請求書を共有のネットワークフォルダーへ格納する、申請書を特定の宛先へメール送信するなど、決まった方法だけでスキャナーを使う場合は、プレビューを表示することなくワンプッシュで保存することも可能。業務システムが監視しているフォルダーを出力先へ指定すれば、利用企業のワークフローとシームレスに連携できるとした。

 このような簡単操作で利用でき、設定や教育にかかる導入コストを最小限に抑えられるため、PFUでは、IT部門のサポートなしにスキャナーによる文書管理の導入を検討している企業に最適と説明。さらに、令和3年度税制改正の中にも盛り込まれている「電子帳簿保存制度」の見直しにより、領収書や請求書などを電子保存する際の手続きが抜本的に簡素化され、財務・経理担当者の業務効率向上が期待されるとしている。

 なおPaperStream ClickScanは標準提供のソフトウェアで、対象機種の既存ユーザーは、PFUのWebサイトから無料でダウンロードできる。

 また、従来のスキャナードライバ「PaperStream IP」とキャプチャリングソフトウェア「PaperStream Capture/Capture Pro」はバージョン3.0にアップデートされた。

 このうちPaperStream IPでは、現在の設定状態を一覧できるようにユーザーインターフェイス(UI)を改善。すばやく設定項目を見つけ、プレビュー画像を見ながら直感的に読み取り条件の調節を行えるようにした。

 加えて、内容に応じて原稿の天地を自動的に判別する「向き補正機能」の精度が、ディープラーニング(深層学習)技術を活用した事前学習によって向上。例えば、伝票などのドットインパクトプリンターで印刷された原稿や、背景に地紋がある原稿、広告などの濃いカラーを使ってデザインされた原稿の補正にも成功し、事前に原稿の向きをそろえたり、スキャン後に画像の向きを修正したりする手間を省けるとしている。

 一方のPaperStream Captureでは、最適な読み取り条件をユーザーに通知する「設定アシスト機能」が追加された。読み取った結果をユーザーが確認する時、白紙削除や画像の回転などの同じ操作を繰り返している場合に、機能の有効化によって作業を改善する方法を提案してくれるとのこと。

 なおPFUでは、バーコード認識や仕分けなど、高度な設定を求められる定常業務フローではPaperStream Captureを使い、資料などの一時的な読み取りではPaperStream ClickScanを使うなど、ユーザーや目的に合わせてアプリケーションを使い分けることで、スキャナー活用の幅が広がるとアピールしている。