ウイングアーク、ジール、データブリックスの3社が協業、製造業でのAI活用推進を図る

　ウイングアーク1st株式会社は11日、アバントグループの株式会社ジール、Databricksの日本法人であるデータブリックス・ジャパン株式会社（以下、データブリックス）と協業すると発表した。3社では、製造業のAI活用推進を目的としたソリューション開発を共同で行うという。

　今回の協業では、ウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」とデータブリックスの統合データ分析基盤「レイクハウス・プラットフォーム」上で機械学習等のAI技術を活用し、製造業の現場において、需要予測・予知保全・在庫適正化を容易に実現するソリューションの提供を目指す。

　このソリューションでは、市場トレンドなどの外部データと、ユーザー企業の販売データなどを利用し、適切な販売量の予測により生産数量の最適化を実現するほか、生産計画、完成品在庫数、部品・原材料在庫、仕入れリードタイムなどのデータを用いて、適切な部品・原材料在庫数と仕入れタイミングを予測することにより、欠品の減少・在庫回転率最大化と業務効率化を実現するという。

　また、温度や湿度、設備稼働時系列、アラート信号などのデータをもとに、AIを活用して故障予測を行うことで、生産設備の停止時間の減少を図る。さらに、AI画像認識技術を利用して製品不良の検品作業を自動化し、検品スタッフの経験差により差が生じていた検品品質を安定させるとともに、複雑な検品作業工程のために困難とされている、業務伝承の負担を軽減するとしている。

　なお今回の協業において、データブリックスは自社のプラットフォームを提供。ウイングアーク1stは、MotionBoardの提供および導入支援を担当する。またジールは、両社製品の利用環境の構築、およびコンサルティング提案を実施するとした。3社はさらに、マーケティング活動を共同で行っていく考えだ。