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札幌学院大学、学生・教員用ファイルサーバーにオールフラッシュストレージ「NetApp AFF C190」を採用

自動階層化で利用頻度の少ないデータはクラウドへ移動

 株式会社ネットワールドは25日、札幌学院大学が、学生・教員が利用するファイルサーバー環境改善プロジェクトにおいて、ネットアップのオールフラッシュストレージ「NetApp AFF C190」を採用したと発表した。システムはすでに本格稼働開始しているという。

 札幌学院大学では、学生が個人のファイルなどをファイルサーバー上に置き、各自の環境を利用できる環境を整えている。しかし、ユーザーのデータ容量が増加したことで、Windowsのログインに時間がかかり、すぐに授業を開始できないなどの問題が生じてしまっていたという。また、学生向けの領域を1GBしか提供できなかったため、大容量データを用いた研究・教育活動に支障があったとのこと。

 そこで札幌学院大学は新システムの導入を検討したが、長年にわたってネットアップストレージをファイルサーバーに利用しており、過去、深刻なトラブルが一度もなかったため、新ファイルサーバーの選定は、ネットアップのストレージOS「ONTAP」搭載製品であることを要件に進められた。

 さらに、大幅な性能向上が期待できるオールフラッシュストレージであること、Mac OS/Windowsの両環境でファイル共有が行えること、クラウド上へのバックアップが行えること、学生一人あたり8GB、教員一人あたり10Gの領域を確保することなどを要件として製品を選定した結果、「AFF C190」が採用されたという。

 新環境は、AFF C190がプライマリ/バックアップ用に1台ずつ導入され、プライマリのAFF C190に保存されたデータは、筐体間ミラーリング機能「SnapMirror」を利用して、バックアップ用AFF C190へ日次バックアップされる。また使用頻度の低いコールドデータは、自動階層化機能「FabricPool」を用いてAmazon Web Services(AWS)のAmazon S3へ転送される自動階層化の仕組みを採用し、コスト削減も実現した。

 さらに、スナップショット機能で7世代分のスナップショットを保存することにより、教員や学生が誤ってデータを消してしまっても、速やかに復旧できるようにしている。

 この結果、課題となっていたログイン時間は、以前の約5分に対して、1/7以下の約40秒に短縮された。ストレージ容量面では、物理容量が増加したのみならず、圧縮・重複排除や、少ないスペースに多くのデータを格納するデータコンパクションなどの機能を用いてストレージ利用量を約1/15に削減できることから、約3300名の学生に8GB、約100名の教員に10GBを提供可能となった。

 なお、システムの提案・導入は、ネットワールドのパートナーであるネットワンシステムズ株式会社が担当。また、提案の構成などの協力、保守フェーズも含め、ネットワールドの支援が高く評価されたとしている。