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ネットギア、Pro AV用スイッチ「M4250シリーズ」にPoE給電対応の6製品を追加

最上位製品はスイッチ全体で最大2880Wまでの給電に対応

 ネットギアジャパン合同会社(以下、ネットギア)は8日、Pro AV用にプリセットされたスイッチ「M4250シリーズ」において、30ポートないし48ポートのPoEスイッチ6製品を新たに追加すると発表した。あわせて、各スイッチで利用できるAVB(Audio Video Bridging)ライセンス6型番も発売する。

 M4250シリーズは、Pro AV用にプリセットされたスイッチのうち、10Gbpsや100Gbpsの大容量伝送が必要ない、音声配信や小規模な映像配信に最適な1Gbpsメインの製品群。従来の同軸ケーブルを使った伝送からIP伝送への移行を検討しているAVベンダー、これから映像伝送も含めて提案したいITベンダーに対し、より導入しやすい価格で提供できるようになったという。

 今回は同シリーズにおいて、ポートあたり最大30W、全体で最大300Wまで給電可能なPoE+(IEEE 802.3at)スイッチ「GSM4230P」から、ポートあたり最大90W、全体で最大2880Wまで給電が可能な大容量PoE++(IEEE 802.3bt)スイッチ「GSM4248UX」までの6製品が用意されており、必要に応じて最適なモデルを選択できる。

 今回は各製品とも、新機能の「オートトランク」と「オートLAG」を搭載した。VLANは通常、接続されているスイッチ両方に同じ設定をしなければならず、時間と手間がかかったが、新しいM4250シリーズのスイッチは、オートトランクにより、1台のM4250スイッチにVLANの設定をし、もう1台のM4250スイッチとLANケーブルでつなぐだけで、自動的に設定がコピーされるようになった。

 さらに、正しく設定をしないとループしてしまうリンクアグリゲーションも、オートLAG機能により、M4250スイッチ同士を2本以上のケーブルでつなぐだけで自動的に設定されるようになったとのこと。

 なお新製品は、箱から出してLANケーブルを挿すだけでAV over IP用スイッチとして利用できるが、AVBライセンスを使用したり、より詳しい設定を行ったりしたい場合は、AV用のシンプルなGUIで簡単に設定できるとしている。

 また通常のオフィス用スイッチと異なり、コンサート会場やスタジオ、会議室など人目に触れる場所での使用を想定し、電源とLANケーブルの差し込み口を全てスイッチ背面に搭載している点も特徴。さらに、2種類のラックマウントキットと2種類の取付穴によって、柔軟な設置に対応する。

 加えて、ファンの動きを「Off」「Quiet」「Cool」の3段階から選べるようにしており、美術館やラジオ局など、静寂が必要な場面でも利用できるとしている。

 価格例(税込)は、PoE+対応1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×24、SFPスロット×4のGSM4230Pが30万8000円から、PoE++対応1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×40、SFP+スロット×4のGSM4248UXが112万2000円から。