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ヤマハ、オーディオネットワーク「Dante」に最適化されたレイヤ2スイッチ

 ヤマハ株式会社は、オーディオネットワーク「Dante」を使用した機器の接続に適したレイヤ2スイッチ「SWP1シリーズ」を発表した。2月の発売を予定する。価格はオープン。

SWP1シリーズのうち、SWP1-16MMF

 オーディオネットワークとは、ライブコンサート用の音響システムなどで多くの機材を接続するためのネットワークシステムで、多チャンネルの信号の接続やパッチングが容易に行えるので、スタジオでの導入も進んでいるとのこと。ヤマハでは、世界的に活用されているAudinate社のオーディオネットワークDanteを多くのプロオーディオ機器で採用し、オーディオネットワークの普及を牽引してきたという。

 今回発表された「SWP1シリーズ」は、「Dante」に最適化したオーディオネットワークシステムの設定・監視・管理・運用を容易に行えるレイヤ2スイッチ。より安定したDanteのネットワークを構築するためには、スイッチの設定をDanteに最適化する必要があり、通常はインテリジェントスイッチを使用することで必要な設定を行っているが、同シリーズではディップスイッチひとつで、Danteに最適化された設定を呼び出せ、より安定したネットワークを構築できる。

 また3タイプのVLANプリセットを内蔵し、ディップスイッチでこれらを簡単に切り替えられるので、コントロール用機器をオーディオと同じネットワークに接続する場合でも、ネットワーク内の通信を切り分け可能。デジタルミキシングコンソール「CLシリーズ」「QLシリーズ」、I/Oラック「Rシリーズ」をはじめ、PCやスマートデバイスなどを使用した最適なネットワークを構築できるとした。

 加えて、ヤマハがこれまでのルータやスイッチで培ってきた「見える化」機能も搭載した。具体的には、専用のWindowsアプリケーション「Yamaha Audio Network Monitor」を使用すれば、ネットワーク負荷、スイッチの状態、Dante固有のデバイス情報といった、Danteのネットワーク全体を管理するための情報を1画面に集約して「見える化」できる。なお、通常の状態を事前にスナップショットしておけば、この状態から変化があった場合にアラートを出せるため、問題が発生してもすぐに原因を究明し、対策に取り掛かれるとしている。

 ラインアップには、ポート数の異なる3モデルを用意する。「SWP1-8」と「SWP1-8MMF」は、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(etherCON CAT5e)×8ポートと1000BASE-SX(opticalCON)×2ポートを搭載するが、1000BASE-SXポートはそれぞれ2ポート、1ポートがオプション。「SWP1-16MMF」は1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(etherCON CAT5e)×12と1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45)×4ポート、1000BASE-SX(opticalCON)×2ポートを搭載し、1000BASE-SXポートのうち1ポートがオプションとなる。

石井 一志