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宇都宮市とNEC、スマホアプリや顔認証決済サービスなどを用いた実証実験
スマートシティ実現に向けた取り組み
2021年3月16日 06:00
Uスマート推進協議会の構成団体である、宇都宮市と日本電気株式会社(以下、NEC)は、3月16日から、スマートシティの実現に向け、顔認証などのICTを活用した実証実験を開始すると発表した。
宇都宮市は、NECをはじめ、さまざまな大学や事業者で組織される「Uスマート推進協議会」を設立し、ICTを利活用した社会課題の解決、新たな事業の創出などを官民協働で行っているという。
具体的には、将来にわたって持続的に発展することができるスマートシティの実現に向け、「ルネッサンス大谷の実現(大谷地域の観光振興)」、「スマート・モビリティサービス」、「スマート・エネルギーマネジメント」、「スマート・ホスピタリティ」の4つのテーマでの取り組みを進めているとのこと。
今回はその中の「スマート・ホスピタリティ」の一環として、ビジネスや観光、市内で開催されるスポーツイベントなどの目的で来訪した人を中心に、ICTを活用したサービスを提供し、データの利活用による中心市街地の活性化を促すとした。
具体的には、スマートフォンアプリや顔認証決済サービスなどを用いて、「スマート・ホスピタリティ」サービスの社会実装に向け、回遊施策による中心市街地のにぎわいの恒常的な創出や、スマートフォンを活用した広告ビジネスの事業性、取得したデータの利活用など、中心市街地の活性化にかかわる「持続可能なビジネスモデル」を重視した検証を行うとしている。
このうちスマートフォンアプリを活用した実証実験では、宇都宮市の街歩きを手助けするアプリ「お得で愉快だ宇都宮」を公開し、市内のイベントや観光、飲食店の情報を配信するとともに、アプリを通じて会員登録した人向けに、現地で利用できるクーポンや宇都宮ブレックス(バスケットボールのB.LEAGUE)のグッズなどが当たる抽選券を配布するという。
また、市街地回遊を促すミッションをアプリ上で提示し、クリアした人を対象として、近隣店舗のグルメクーポンを提供する。さらに、来訪者の行動・属性推定などのデータを分析し、効果的な集客施策を検討するとした。
期間は3月16日から4月25日まで。
一方、顔認証技術を活用した実証実験では、「お得で愉快だ宇都宮」より、本人の顔画像やクレジットカードなどの情報を登録した人を対象に、宇都宮ブレックスの本拠地であるブレックスアリーナ宇都宮において、顔認証を用いたスムーズな入退場を実施する予定。
また、宇都宮の中心市街地の店舗6カ所において、顔認証決済も利用可能になる。これにより、混雑緩和や、非接触による安全・安心・快適な「おもてなし体験」で来訪者の利便性向上を図るとのこと。
こちらの期間は3月下旬から4月25日まで。
なお、顔認証を活用した入退場・キャッシュレス決済や、現地で利用できるクーポンの配布などは、「お得で愉快だ宇都宮」会員向けのサービスになり、会員登録時に個人情報利用規約への同意が必要となる。
このアプリを通じて取得したデータは、個人を特定できないように匿名加工処理を行った上で分析し、中心市街地への誘導や回遊性向上を促す新たなサービスの創出や、課題解決などに限って利活用するとしている。