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日立ソリューションズ、デジタルマーケティングソリューション「PointInfinity」に関する説明会を開催

ポイント管理機能に加え「会員ポータル」と「AI分析」を拡張

 株式会社日立ソリューションズは18日、ポイント管理ソリューション「PointInfinity」を拡張し、会員情報の収集・管理からAIによるレコメンド、効果測定までをトータルに支援することで、エンゲージメント向上を実現するデジタルマーケティングソリューションとして、4月1日からクラウドサービスで提供開始すると発表した。

 同日には、「PointInfinity」を機能拡張する狙いや、新たに提供するデジタルマーケティングソリューションの概要についてオンライン説明会が行われた。

 「PointInfinity」は、企業と会員をつなぐ安心安全なポイント管理システムで、2006年の発売以来、国内・海外で延べ2億人以上に利用されている。今回、顧客データの活用がさらに重要となるなか、「パーソナライズ」を重視したマーケティングへの対応を強化するため、顧客の囲い込みから一人ひとりに合わせた最適なオファーの実現、エンゲージメント向上までをワンストップで実現するマーケティング統合型CRMソリューションへと拡張するという。

 日立ソリューションズ ビジネスイノベーション事業部 事業部長の平野仁一氏は、「PointInfinity」を機能拡張する背景について、「新型コロナウイルスの影響により、小売業では実店舗での販売からECサイト、デリバリーへのシフトが進んでいる。これにともない、デジタルマーケティング関連サービス市場は今後さらなる成長が見込まれており、企業では、デジタルを活用した非接触での顧客接点を拡充し、新常態における顧客満足度の維持・向上につながる施策強化が急務となっている。そこで今回、こうしたマーケティング活動のDXを支援するため、『PointInfinity』のポイント管理機能とマーケティング関連ソリューションを統合し、新たにデジタルマーケティングソリューションとして提供する」と述べた。

日立ソリューションズ ビジネスイノベーション事業部 事業部長の平野仁一氏

 デジタルマーケティングソリューションのビジネス戦略について、日立ソリューションズ ビジネスイノベーション事業部 デジタルソリューション本部 本部長の内藤英樹氏は、「新たに提供するデジタルマーケティングソリューションは、『データ活用からコミュニケーションチャネルまで顧客と企業をつなぐマーケティング統合型CRM』をコンセプトとしている。従来の『PointInfinity』は、会員・ポイント管理機能を中心としたCRMシステムだったが、ここに会員ポータル機能とAI分析機能を加え、デジタルマーケティングに必要な機能をワンストップで提供する。これにより、デジタルマーケティングに取り組むB2C企業や、リアルサービス中心からデジタルシフトを進める小売・外食関連企業を支援し、マーケティングにおけるDXを加速していく。2020年度の『PointInfinity』の売り上げは約80億円となる見込みだが、今回の機能拡張を機に、2025年度には年率約10%成長となる約130億円を目指す」と意欲を見せた。

日立ソリューションズ ビジネスイノベーション事業部 デジタルソリューション本部 本部長の内藤英樹氏

 デジタルマーケティングソリューションの概要としては、従来の会員・ポイント管理やクーポン管理、メール・アンケート配信、データの簡易分析に加え、購買履歴などのデータをAIで分析し、会員のセグメントに分けて嗜好(しこう)にあった商品やサービスをレコメンドすることが可能となった。また、ポイント残高や履歴を確認する会員向けのポータル画面では、デジタル会員証や、会員ごとに通知したいキャンペーンやイベントなどのコンテンツ表示、ソーシャルログイン、SNSへの投稿も行うことができる。さらに、ポータル画面上のコンテンツ管理や、レコメンドした結果から売り上げや顧客の反応などを可視化できるダッシュボードも提供する。

デジタルマーケティングソリューション「PointInfinity」の概要

 日立ソリューションズ ビジネスイノベーション事業部 デジタルソリューション本部 担当部長の日高智美氏は、今回拡張した「会員ポータル」について、「顧客とのエンゲージメントをさらに強化するために、会員ポータルを通じてデジタル上での顧客との接点を提供する。そして、顧客ひとり一人に合わせた情報・サービスを提供することで、顧客満足度を高めるとともに、店舗やECなどへの送客を実現する」としている。

日立ソリューションズ ビジネスイノベーション事業部 デジタルソリューション本部 担当部長の日高智美氏

 具体的には、デジタル会員証表示やポイント残高/履歴の確認などの会員サービス機能に加え、会員ごとのコンテンツ表示、会員と企業とのメッセージ機能などOne to Oneコミュニケーションの場を提供し、サイトの利用促進と活性化を図る。特に、コンテンツ管理機能では、会員のランクや年代、住所、趣味嗜好、関心事などセグメントによる商品の出し分けや、AI分析結果などの情報を取り込むことでレコメンド効果の高い商品の出し分けが可能になるという。

「会員ポータル」の概要

 また、「AI分析」については、「One to Oneマーケティングが求められているなか、高度な予測や分析が困難なマーケティングの現場に、すぐに使えて、効果が出るAIをサービス型で提供する。パーソナライズ・レコメンド機能では、会員の購買行動やコンタクト履歴を統合・分析し、会員個々の嗜好・ニーズを予測して、最適な商品レコメンドを実現する。休眠アラート機能では、会員の休眠の兆しをとらえ、適切にコミュニケーションすることで、もう一度アクティブ化してもらう機会を提供する」と説明した。

「AI分析」の概要

 なお、デジタルマーケティングソリューション「PointInfinity」の価格は、オープン価格となる。