ニュース

NTTデータ、銀行の保険販売の改善をタブレット操作ログのAI解析で支援するサービスを提供

 株式会社NTTデータは29日、銀行員が保険販売時に使用しているタブレットに蓄積されている操作ログ(以下、タブレットログ)をAI解析し、保険販売の改善を支援するサービスを10月1日から提供すると発表した。

 NTTデータでは、銀行の保険窓口販売に、タブレット端末やパソコンを用いて提案から申し込み手続きまで完結する電子化サービスを2017年から提供開始し、現在では約50行に提供している。一方で、銀行の販売現場では、販売行為や問題点などを把握する手段がなく、何が受失注の決め手になっていたかなどの要素が捉えきれていないという声があり、銀行の本部指示の浸透度や取り組みの効果が測定しにくいという課題もあるという。

 新たに提供するサービスでは、NTTデータが展開している金融機関向け保険窓販フロントアプリが稼働するタブレットの操作ログデータのAI解析を行い、解析結果からその販売パターンを抽出して、受失注に関連する要素を捉えることで、販売促進を支援する。

 AI解析には、NTTソフトウェアイノベーションセンタ(以下、SIC)が有するデータ活用・分析に関するノウハウに加え、SICが開発したデータ分析自動化技術「RakuDA」、データ重要特徴量自動抽出技術「RakuDA SeleXt」を活用することで、短時間で大量データから販売行為と受失注の相関関係を抽出・可視化し、有効な販売プロセスにつながる特徴量を自動抽出する。

 サービスでは、NTTソフトウェアイノベーションセンタ(以下、SIC)と協業し、SICが有するデータ活用・分析ノウハウに加え、特徴量の比較を効果的に実現できるデータ重要特徴量自動抽出技術「RakuDA SeleXt」、大量のデータから販売につながる有効な特徴量を見つけ出しAI解析を行うデータ分析自動化技術「RakuDA」を活用する。

 RakuDA SeleXtは、重要な特徴量を自動で導き出す技術を備え、販売行為における重要なポイントを短時間に見落とすことなく抽出、可視化できる。RakuDAは、データ分析における最適なモデルを自動かつ効率的に導き出す技術を備え、販売行為における大量のログから短時間で重要なポイントを抽出できる。

 銀行のタブレットログを、SICのノウハウを利用して、RakuDA SeleXtおよびRakuDAで解析後、NTTデータがレポートを作成することで、銀行の保険販売の促進を支援する。

 NTTデータではサービスの提供を通して、銀行の金融商品の販売プロセスにおける妥当性の評価や、販売行為の改善を継続的に支援すると説明。サービスについては、2022年度までに10件以上の提供を目指す。