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IBM Cloud、国内2番目となる「大阪リージョン」を開設

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は29日、「IBM Cloud大阪リージョン」を開設し、運用を開始したと発表した。日本国内では東京リージョンに続く2番目、グローバルでは7番目のマルチゾーンリージョン(MZR)になるという。

 大阪リージョンは、東京リージョンと同様に、IBMで第2世代(Gen2)となるクラウドアーキテクチャーを採用。IBM Cloud Content Delivery Network(CDN)のエッジ拠点数、選択可能なベアメタルのマザーボードの種類、プロセッサーの種類といったキャパシティが増強され、仮想サーバーのネットワーク帯域やデプロイ時間などのパフォーマンスが向上したインフラとなっている。

 また、大阪リージョンは東京リージョンと同じ複数のゾーンを採用したMZRと呼ばれる冗長構成を採用し、東京リージョンの各ゾーン(データセンター)との間だけではなく、IBM Cloudが持つ世界中のデータセンターとの通信も無料で行うことができる。

 日本IBMでは、大阪リージョンの開設により、災害復旧の観点から東阪に拠点を持ちたいというニーズに応えるとともに、西日本に拠点を置く顧客はより低レイテンシーでIBM Cloudを利用可能になると説明。また、データセンター間の通信量は無料のため、海外に拠点を持つ顧客も、遠隔バックアップや海外拠点との大容量データ転送などにおいて、通信料金を気にすることなく必要なデータを必要な場所に届けられるとしている。

 大阪リージョンでは、IaaSサービスの提供を開始しており、PaaSサービスは来年にかけて順次利用可能となる予定。また、IBMでは全世界でIBM Cloud提供拠点の拡張を図っており、2020年に新規リージョンを開設したフランスと日本(大阪)に加え、ブラジルとカナダにも新規リージョンの開設を予定しているという。