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コワーキングスペース内の混雑度をAIが判定して“密”を回避――、NTT Comが実証実験
2020年8月17日 12:25
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)とエイベックス・ビジネス・ディベロップメント株式会社は12日、エイベックス・ビジネス・ディベロップメントのコワーキングスペース「avex EYE」において、NTT ComのAI映像解析ソリューション「COTOHA Takumi Eyes」を活用し、ニューノーマルにおけるコワーキング作りに関して実証実験を行うと発表した。期間は2020年8月13日から2021年1月末まで。
エイベックス・ビジネス・ディベロップメントでは、エイベックス社員や共創パートナー同士のコラボレーションによるシナジー創出とスタートアップやクリエイターの支援を目的として、コワーキングスペースのavex EYEを運営しているが、新型コロナウイルス感染症の影響により、3月下旬より運営を一時停止していた。
しかし、ウィズコロナ環境でも共創スペースのニーズは根強いため、来訪者が安心・安全に利用できる環境を整備すべく、カメラ映像からリアルタイムに混雑状況を可視化する新技術「COTOHA Takumi Eyes 混雑度可視化技術」を用いて感染症対策を強化し、運営を再開するという。
この技術は、AI映像解析ソリューションであるCOTOHA Takumi Eyesの人物抽出技術をもとに、NTT Comが機能拡張を行ったもので、施設内に設置した複数台のネットワークカメラの映像をリアルタイムに解析し、施設の混雑状況を可視化することができる。
実験では、実際の環境で運用することにより、その有効性の検証と必要機能の見極めを実施する。具体的には、施設の入り口付近に設置したカメラの映像から、人の出入り数をカウントし、施設内の滞在人数を把握するとともに、滞在状況をモニターへ表示する。また、しきい値を超えた場合は、警告文の表示やアラート音によって注意を促し、訪問者の入場を制限するという。
一方で、施設内のエリアごとに設置したカメラの映像から、あらかじめ指定したエリア内の混雑度を計測し、訪問者に向け、施設全体とエリアごとの混雑状況を表示する。これにより訪問者は、モニター表示を見るか、事前にメールなどの通知を受け取ることにより、施設内の混雑状況を確認してから施設を利用することが可能になった。モニターに表示される利用状況の映像は、人物を匿名化(シルエット表示)しており、個人情報に配慮して表示できるとのこと。
なお両社では今後、実証実験の結果を踏まえ、今回の技術の継続的な改善に取り組むとともに、ウィズコロナ/アフターコロナ環境に対応した新たなコワーキングスペースの実現を目指す考え。具体的には、サーマルカメラ連携による利用者の体温測定、および発熱者の施設内における追跡や、マスクの着用有無検知による、未装着者の施設内における追跡、在室者マッチング、電子名刺交換などの仕組みを検討するとしている。