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セゾン情報のファイル転送サービス「HULFT-WebConnect Ver.3」、利用者側での設定が不要な新クライアント「D-Client」を提供

 株式会社セゾン情報システムズ(以下、セゾン情報)は6日、ファイル連携ミドルウェア「HULFT」シリーズにおいて、ファイル転送サービス「HULFT-WebConnect」の最新版「HULFT-WebConnect Ver.3」を発表した。8月17日のリリースを予定している。

 Ver.3では、新しいファイル転送クライアント「D-Client」を追加したのが最大の特徴だ。D-Clientは、利用者側での設定が不要で導入が容易なことが特徴。また、管理者側の契約のみで、D-Client利用者側は契約なしで利用できる。

HULFT-WebConnect Ver.3
新しいファイル転送クライアント「D-Client」
セゾン情報の山本善久氏(取締役 執行役員 HULFTビジネスユニット長、左)と、樋口義久氏(テクノベーションセンター 製品開発部 プロダクトマネージャー、右)

ISDN代替など、大企業と中小企業の間でのデータ連携に対応

 同日オンラインで開催された記者説明会において、セゾン情報の樋口義久氏(テクノベーションセンター 製品開発部 プロダクトマネージャー)は、従来のHULFT-WebConnectの課題として、大企業と中小企業の間でのデータ連携において、中小企業に専任のIT管理者がおらず、データ連携の業務規模が小さいため大きな投資ができないケースがあったと背景を説明した。

 このような環境において、中小企業が、特別な専用機器や開通工事が不要なインターネットベースで、セキュリティ対策の施されたファイル転送を利用できるHULFT-WebConnectのメリットを享受できるようにする。

 記者説明会で説明されたユースケースの中では、特に、2024年1月に終了するISDN回線の代替も挙げられていた。

金銭を扱う業務の課題
D-Clientによる解決

 HULFT-WebConnectの契約形態には3つのパターンがある。データを送受信する各社がHULFTとWebConnectのライセンスを契約する「各社契約」のパターンと、各社がHULFTのライセンスを契約して1社がWebConnectのライセンスを契約する「1社契約+HULFTライセンス」パターン、1社でHULFTとWebConnectのライセンスを契約して他社は契約なしで利用する「1社契約」パターンだ。

 D-Clientを利用する場合は、特に最後の1社契約パターンを主に想定している。この場合の利用イメージとしては、HULFTライセンスが13万8000円から、HULFT-WebConnect Base契約が月額3万円。

 それに加えて、D-Clientを使うには、HULFT-WebConnectのD-Client契約が月額4000円から、Webブラウザでファイル転送するには、HULFT-WebConnectのブラウザ転送契約が月額2000円からが必要となる。

 D-ClientやWebブラウザでアクセスする側の企業には、費用はかからない。

HULFT-WebConnectの3つの契約パターン
1社契約パターンの利用イメージ

 また記者説明会では、同社の山本善久氏(取締役 執行役員 HULFTビジネスユニット長)がHULFT事業について説明した。

 HULFTは2019年にブランドをアップデートし、「Data Management Solution」コンセプトのもと、ソリューションを5つの分野に分類した。HULFT-WebConnectはこのうち“データを送る・受け取る”という「Data Entry」分野に分類される。

 山本氏はHULFT-WebConnectについて「安全・安心、確実なファイル連携サービス」と説明し、本社とサプライチェーンの間でも、在宅ワークでも、セキュアな環境でデータを届けられるのが特徴だと説明した。

HULFTブランドの5分野とHULFT-WebConnect
HULFT-WebConnectの特徴