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クラウディアン、オブジェクトストレージ新版「HyperStore 7.2」を本格提供開始 セキュリティなどを強化

 クラウディアン株式会社は27日、オブジェクトストレージ「Cloudian HyperStore 7.2」を本格提供開始すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、5月の連休明けから限定的に紹介していたが、全国的な緊急事態宣言の解除を受けて、6月1日より積極的に推奨していくという。

 HyperStoreは、Cloudianが開発・販売しているオブジェクトストレージ。スタンドアロンのソフトウェア、もしくはアプライアンス製品の両形態で提供されている。最大の特徴は、APIがAmazon Web Services(AWS)の「Amazon S3」と完全互換になっている点で、Amazon S3プロトコルに準拠しているだけでなく、複数のオブジェクトストレージをスムーズに連携してスケールさせる仕組みも備えており、パブリッククラウドやほかのデータセンターに分散格納することも可能という。

 今回の新版ではセキュリティ機能が強化され、NIST認定FIPS検証済み暗号モジュールに対応。Common Criteria EAL2認証、SEC17a-4のためのセキュリティアップデート認証なども取得している。また、WORM(Write Once Read Many)によるデータ保護とランサムウェア対策のためのObjectLock S3-API(オプション)を提供する。

 さらに、S3イベント通知に必要な、AWS Simple Queue Service(SQS) APIのサポートや、Elasticsearch連携機能の追加などが行われている。

 なおクラウディアンによれば、すべての新機能を最大限に活用するためには、基盤となるハードウェアに十分なメモリリソースが必要とのことで、システムメモリをノードあたり最低128GBにアップグレードすることを推奨。Cloudian HyperStore 7.2のアップグレードに際して、既存顧客に対し、128GBのメモリアップグレードキットを、期間限定の特別価格で提供するとしている。