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日立、「AIを説明するための技術」を活用した業務システムへのAI導入・運用支援サービスを提供

 株式会社日立製作所(以下、日立)は27日、株式会社日立コンサルティングと連携して、Explainable AI(AIを説明するための技術、以下XAI)を活用し、業務システムへのAIの導入や継続的な運用・改善を支援する「AI導入・運用支援サービス」の提供を開始した。価格は個別見積もり。

 AI導入・運用支援サービスは、日立が顧客の業務システムにAIを適用する際に、XAIを活用してAIの予測/判断結果の根拠を定量的に分かりやすく提示することで、現場担当者の見解との乖離を把握するとともに、現場に受け入れられるAIモデルへと改善を行う。また、運用段階においては、AIの挙動監視を行うとともにXAIを活用することで、継続的な改善を可能にし、重要な判断を伴う業務でのAI適用を推進する。

 日立では、AIの多くは機械学習技術をベースとしているため、AIが出力する予測・判断の根拠を理解しにくいことが、重要な判断を伴う業務での適用を阻害する原因になっていると説明。こうした背景を受け、業務システムへのAI適用の検討段階や、導入後の継続的な運用・改善の支援を、AIの出力根拠の確認に有効なXAIの活用により強化したサービスとして提供する。

 サービスでは、さまざまなXAIやその活用ノウハウを用いてAI出力根拠を提示することで、現場担当者のAI適用に対する理解度を高める。さらに、AI出力根拠と現場担当者や業務専門家の知見とを照らし合わせることで、その乖離を把握するとともに、必要に応じてAIモデルの改善を行う。これにより、現場担当者に受け入れられるAIモデルを作成し、現場での活用を促進する。

 また、運用時のAIを適用した業務システムは、従来システムとは違い、入力データにより挙動が変わるため、品質を継続的に監視する必要がある。こうした課題に対し、日立が「AIプロダクト品質保証コンソーシアム」での取り組みで得られた知見やノウハウなどを活用することで、AIの挙動の変化を監視しながら、必要に応じた再学習によって業務システムの品質を保持するための支援を可能とする。また、XAIを活用して、現場担当者とAIの判断根拠の確認をしながら、AIモデルの精度低下やその要因を特定し、改善すべき箇所を効率的に見つけ出すことで継続的な改善を支援する。

 さらに、顧客におけるAI適用の目的や期待する効果、適用技術やデータ、体制や業務プロセスなど、プロジェクトの全体像を確認した上で、AIの定着化や継続的改善を実現する体制や仕組みの整備を支援する。関連する分野の法令や業界における各種ガイドラインなどの動向を踏まえ、AI出力結果の逸脱に対応する体制や業務プロセスの不足などの懸念されるリスクを抽出し、企業内のガバナンス体制の構築や、業務プロセスの見直しなどの改善提案も行う。