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ISID、金融機関向けコラボレーションプラットフォームのSymphonyと戦略的提携

RPAとの連携ソリューションを提供

 株式会社電通国際情報サービス(以下、ISID)と米Symphony Communication Services(以下、Symphony)は28日、Symphonyが提供する金融機関向けコラボレーションプラットフォーム「Symphony」の国内金融機関への提供に関して、戦略的パートナー契約を締結したと発表した。

 契約に基づき、ISIDでは「Symphony」の導入支援サービスに加えて、「Symphony」とRPAとの連携により金融機関の業務革新を実現するコミュニケーション基盤の構築支援サービスの提供を開始した。

 ISIDでは、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む中で、チャットやオーディオ・ビデオ会議、ファイル共有などの機能を備えたコミュニケーションツールの活用が広がっていると説明。しかし、金融機関では、法令に基づく厳格なセキュリティ確保や情報管理が求められるため、こうしたツールの効果的な活用が難しく、DXを推進する上で課題となっているという。

 「Symphony」は、2014年に世界の大手金融機関15社の共同出資により設立されたSymphonyが開発・提供するコラボレーションプラットフォームで、金融機関が必要とする高水準のセキュリティをはじめ、コラボレーション機能やユーザーエクスペリエンスが高く評価され、海外の大手金融機関など400社以上の企業が採用している。

 ISIDでは、「Symphony」とRPAの連携により、インタラクティブな業務自動化を実現すると説明。具体的には、「Symphony」のチャットボット機能とRPAを連携することで、複数の社内/社外システムからのインサイトを、チャットコミュニケーションだけで引き出せる仕組みを実現する。

 たとえば、金融機関の営業担当者が、訪問先企業に関する情報を集める際に、社内データベースや訪問先企業の決算情報などを検索・照会して行う収集作業を、チャットで問いかけるだけで瞬時に引き出せるといった活用を可能にする。

 また、金融機関の営業担当者と顧客である機関投資家が、「Symphony」上で共通のチャットエリアに参加することで、為替や株の残高、価格情報など定型的な問い合わせにはロボットが即時に回答し、投資アドバイスや相談対応は営業担当者が行うなど、効率的で質の高いコミュニケーションを可能にする。

 ISIDは、RPAソフトウェア「UiPath」のダイヤモンドパートナーとして140社を超える導入実績を有し、金融機関に特化したRPA専任組織を持っており、世界の金融機関に採用されている「Symphony」との組み合わせにより、こうしたソリューションが提供できると説明。両社は提携を通じて、金融機関のコミュニケーション革新を支援し、DXの加速に貢献していくとしている。