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ベリタス、小規模・エッジ環境向けのデータ保護アプライアンス「Flex 5150」
戦略的製品として販売パートナーとの共同プロモーションも展開
2019年11月29日 11:22
ベリタステクノロジーズ合同会社(以下、ベリタス)は28日、エンタープライズネットワークエッジ専用の完全一体型データ保護ソリューション「Veritas Flex 5150アプライアンス」(以下、Flex 5150アプライアンス)を、12月から販売開始すると発表した。
また同日には、ベリタスの最新のアプライアンス戦略および新製品の概要について説明会を開催した。
「Flex 5150アプライアンス」は、「Veritas NetBackup」のエンタープライズクラスのデータ保護をエッジコンピューティング環境、ブランチオフィスやリモートオフィスに展開することができる最新のデータ保護ソリューション。小規模・エッジワークロードをターゲットにした製品は、同社のアプライアンスファミリーではこれが初めてとなる。
ベリタス テクノロジーセールス本部 常務執行役員の高井隆太氏は、「現在、企業が扱うデータの90%はデータセンター内で生成・処理されているが、2022年までにデータセンターまたはクラウドの外で生成・処理されるデータは50%を超え、2025年には75%に達すると予測されている。今後は、こうしたエッジ環境にあるデータにもデータセンター内と同じエンタープライズクラスの保護が重要になる。しかし、エッジ環境のデータ保護においては『セキュリティ対策の難しさ』、『IT環境・スペースの制約』、『ITスタッフのスキル不足』、『WAN帯域の回線問題』といった課題を抱えているのが現状だ」と指摘する。
「今回、これらの課題を解決するデータ保護ソリューションとして、『Flex 5150アプライアンス』をリリースする。これによって、エンタープライズクラスのデータ保護を簡単にエッジやリモート、小規模環境にまで広げることが可能となる。また、中大規模環境向けの『NetBackup 5249アプライアンス』については、7年間の保守を可能にする延長サポートを提供開始しており、日本市場においてエンタープライズからエッジまでProtection Anywhereを実現するアプライアンスファミリーがそろった」と、アプライアンス製品のポートフォリオを拡充する狙いを述べた。
また高井氏は、「Flex 5150アプライアンス」を戦略的製品として位置付け、主要販売パートナーと共同プロモーションを展開していく計画を明らかにした。「『Flex 5150アプライアンス』のリリースにともない、12月から販売パートナー向けのハンズオンや勉強会を実施する。来年1月中旬からは、主要都市でエンドユーザーおよびリセラー向けの共同セミナーを開催していく予定だ。さらに、バックアップ対象5TBからの特別キャンペーン価格を来年6月まで提供し、販売促進を図っていく」としている。
「Flex 5150アプライアンス」の製品仕様としては、1Uのスリムな筐体に実行14.5TBの大容量ディスクをコンパクトに収納。電源とファンの冗長化に加え、RAID1によるOSとログ領域の冗長化、RAID10によるデータストレージディスクの冗長化構成で、ダウンタイムを最小限に抑えることができる。I/Oは、銅線と光ファイバーの両方の1Gbから25Gbのイーサネットに対応している。
ベリタス テクノロジーセールス本部 データ保護ソリューションスペシャリストの勝野雅巳氏は、「『Flex 5150アプライアンス』は、小規模・エッジ向けに最適化されたデータ保護機能を備えている」と強調し、主な特徴として、「アップグレードはプリチェック、ロールバック、互換性を保証」、「障害状況を自動通知」、「複数バージョンのNetBackupインスタンスに柔軟に対応し、既存環境バージョンのままエッジに追加可能」、「ワンストップ保守で障害切り分けが不要」、「セキュリティ対策済み専用OS搭載」、「手ごろな価格設定」といった点を挙げた。
また、「Flex 5150アプライアンス」のユースケースについて、「小規模環境のデータバックアップをはじめ、小規模のディザスタリカバリ、ブランチオフィスのバックアップ統合、小規模向けクラウドゲートウェイなど、幅広い活用シーンを想定している」と説明した。