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個人が持つナレッジを組織に循環――、日立アカデミーがナレッジマネジメント支援サービスを提供

 株式会社日立アカデミーは19日、個人が持つナレッジを組織に循環させ、後進育成やナレッジの保全、組織力向上の実現を支援する「ナレッジマネジメント支援サービス」を、12月2日より提供開始すると発表した。

 有益なナレッジを組織に循環させ実務での活用を活性化するためには、ITシステムの導入だけでなく、ほかのメンバーが理解しやすい形式でのナレッジの蓄積と、そのナレッジを実務で活用し、確実に習得させるための人財育成面の整備が必要だという。

 日立アカデミーが今回提供する「ナレッジマネジメント支援サービス」は、こうした点を踏まえ、企業におけるナレッジの活用を支援するサービス。同社が持つファシリテーション、アクションラーニング、教材開発などの人財育成ノウハウに基づき、ナレッジの可視化から、利用しやすいコンテンツ形式での共有、実務におけるナレッジ活用と習得、実務経験を通じて生まれた新たなナレッジの循環まで、一連のプロセスをサポートするとした。

 なお、ナレッジマネジメントの代表的なフレームワークである「SECIモデル」では、個人の知識は「共同化」「表出化」「連結化」「内面化」のプロセスを経て、組織としての知識へと変化していくと言われているとのこと。

 そこで今回のサービスは、このプロセスに基づき、1)形式知化ワークショップ、2)ナレッジコンテンツ開発、3)ナレッジ共有プラットフォーム提供、4)ラウンドテーブルラーニングといった4つのメニューで構成した。各メニューは、ユーザー企業の状況や課題に応じて、組み合わせて利用することも、単独で利用することも可能となっている。

全体の構成と提供するメニュー

 このうち1)では、組織の関係者を交えたヒアリングやワークショップを通じて、熟練者が経験の中で培ったナレッジを明らかにする。その後、明らかになったナレッジを構造化・言語化し、ナレッジリストとしてまとめるという。

 また2)は、研修教材開発ノウハウを用い、抽出したナレッジをほかのメンバーが理解・習得しやすい動画やテキストなどのコンテンツに変換するサービス。各ナレッジをそれぞれ3分程度の短いコンテンツ(マイクロラーニング)とすることで、必要なナレッジを短時間で学習できるとしている。

 3)では、コンテンツ化されたナレッジを、組織のメンバーのみが閲覧できるプラットフォーム上に蓄積し、共有。さらに4)では、共有されたナレッジを各自が個人の力として修得するために、実践・内省を繰り返し実施する。また、実践経験を通じて生み出された新たなナレッジを、組織に循環させるとのこと。

 参考価格(10%税込)は、1)が84万7000円から、2)が71万5000円から、3)が月額5万1370円から(6カ月ごとの契約)、4)が46万2000円から。