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キヤノンシステムアンドサポート、見積作成と販売管理をRPAで完全自動化する中小企業向け「お手軽見積サービス」を提供

 キヤノンシステムアンドサポート株式会社(以下、キヤノンS&S)は4日、見積作成と販売管理の連携をRPAで完全自動化することで、中小企業の働き方改革を支援する「お手軽見積サービス」を10月15日に提供開始すると発表した。

 お手軽見積サービスは、株式会社NIコンサルティングの見積作成ウェブシステム「Sales Quote Assistant」で作成した見積書データを、RPAを介して自動的に販売管理システムに受け渡すシナリオを中小企業向けにテンプレート化したサービス。

「お手軽見積サービス」の概要図

 連携する販売管理システムは、株式会社オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)の「商奉行」、ピー・シー・エー株式会社(以下、PCA)の「PCA商魂」、応研株式会社の「販売大臣」に対応(PCA商魂との連携は11月以降に対応予定)。RPAツールはユーザックシステム株式会社の「Autoジョブ名人」を利用する。

 連携により、顧客情報や商品マスターを一元管理することが可能となり、作成した見積書の内容はRPAで自動的に販売管理システムと連携されるため、受注データへの二重入力の手間や入力ミスを削減でき、営業活動の効率化が期待できる。また、インターネットに接続できる環境であれば、社外においてもクラウド上で見積作成、承認ができるようになり、スピーディーな見積提示が可能になる。

 見積書作成時のミス予防や価格間違いのチェックを行い、精度や効率をさらに上げるためのAI(人工知能)機能も搭載しており、あらかじめ会社として統一した見積フォーマットを用意して使用することができ、クライアントPC内に見積データを残さないことで内部統制にもつながる。

 キヤノンS&Sが、初期の連携設定作業や操作指導などの導入支援サービスを実施するため、社内にITやRPAの専門知識を持つ人材がいない場合でも、簡単に導入ができる。設定完了後は、すぐに販売管理システムから連携されたデータを使った見積作成が可能な状態となる。

 すでに、OBCの「商奉行」、PCAの「PCA商魂」、応研の「販売大臣」を使用中の場合は、NIコンサルティングの見積作成ウェブシステムとユーザックシステムのRPAツールのみ導入することで、お手軽見積サービスとして連携可能。また、その他の販売管理システムとの連携についても、個別に対応可能としている。

 お手軽見積サービスの価格(税別)は、構築・導入費用が45万円、見積作成ウェブシステムは5ライセンスでの利用の場合で年額3万4800円、自動実行ルーツは年額20万円、実行テンプレートは年額6万円。

 キヤノンS&Sでは、お手軽見積サービスを2022年12月末までに累計700社以上に導入することを目指す。また、中堅・中小企業向けの業務自動化テンプレートは市場に少ないため、会計・給与など業務効率化を支援するサービスを今後も提供していくとしている。