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日立システムズが渋谷区のICT基盤刷新を支援 「コア系」を加えた4分割のネットワークで構成

 株式会社日立システムズは28日、東京都渋谷区が行ったICT基盤の全面刷新を総合的に支援したと発表した。

 渋谷区では庁舎移転を契機として、区民サービスの向上に向け職員のワークスタイルを改革することを目的に、ICT基盤の全面刷新を行っている。この刷新にあたって日立システムズでは、総務省が自治体に求める厳しいセキュリティ基準を担保しながらも利便性を確保した、渋谷区独自の4分割されたネットワークで構成されるICT基盤を構築した。

 これにより、職員間のコミュニケーションが活性化するとともに、業務効率が大きく改善し、区民サービスの向上に向けた時間創出や付加価値の高い業務を行うための職場環境づくりを実現したという。

 渋谷区のICT基盤は、具体的には、「個人番号利用事務系」「LGWAN系」「インターネット接続系」に加えて、職員間の共同作業や情報共有を目的に新設された「コア系」の、4つのネットワークで構成されている。

 この「コア系」は、Microsoft 365を始めとする日常業務やコミュニケーション系のシステムを集約したもので、ここに無線LANと約1600台のSurface Pro 6を導入。ほかのネットワークを利用したい時はVDIによって接続する仕組みを整えることで、セキュリティを確保しつつ、職員がモバイル端末を利用して庁内のどこでも業務ができる環境を整備した。

 また、全職員のコミュニケーションツールとしてMicrosoft Teamsを採用し、これまでのメールや内線電話に加えて、ビジネスチャットを活用できるようにすることで、職員同士による、タイムリーで自発的な情報共有を可能にした。

 さらに、ファイルの共同編集機能により、議事録をはじめとする各種資料の作成を、関係者がリモートで同時編集できるようになるなど、業務効率が大きく向上したという。なお新ICT基盤の稼働後、紙使用量が60%削減されており、ペーパーレス化にも貢献しているとのこと。

 さらにICT基盤の刷新にあわせ、自治体での活用はまれな「BYOD」を、デバイス管理ツールのMicrosoft Intuneとともに導入。セキュリティに配慮しつつ、庁外でもスケジュールやメールを確認できるようになったため、出張先など場所を問わない迅速な情報共有が可能になったとしている。