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NEC、国内6空港の税関検査場で利用される電子申告ゲートを受注

 日本電気株式会社(以下、NEC)は10日、国内6空港の税関検査場で利用される税関検査場電子申告ゲート(以下、電子申告ゲート)を、財務省税関から受注したと発表した。

 電子申告ゲートは、入国旅客による携帯品・別送品申告書の作成の簡易化や、迅速な申告・通関手続きを目的として、税関検査に利用されるもの。携帯品の申告・通関手続きの電子化を実現するスマートフォン向けの税関申告アプリや電子申告端末、出口ゲートなどから構成される。

 顔認証には、NECの顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用しており、税関検査場に設置された電子申告端末で撮影した顔画像と、出口ゲートに設置された顔認証カメラで撮影した顔を照合して、本人確認を行う仕組み。出口ゲートに近づく人の顔を連続撮影し、カメラの位置を意識することなく歩きながらの認証が可能なウォークスルー顔認証を実現しており、スムーズな本人確認で税関検査場の混雑緩和や検査待ち時間の短縮に寄与するという。

 また申告手続きは、税関申告アプリを用いて省力化する。具体的には、アプリに携帯品の内容などを入力すると、アプリ上でQRコードが取得される。その後、税関検査場に設置された電子申告端末で、このQRコードとパスポートを読み取るといった作業になり、従来の紙による携帯品・別送品申告書と比べて、より簡単に携帯品の申告手続きを行えるとしている。

 加えて、電子申告端末の操作中に内蔵カメラで本人を撮影し、パスポートのICチップに搭載した顔画像と照合して本人確認も行うとのこと。

 なお、また電子申告ゲートで撮影した顔画像は、本人確認のための照合にのみ用いられ、ゲート通過後に削除されるとした。

 現在、電子申告ゲートはすでに成田国際空港第3旅客ターミナルに導入され、日本人旅客のみを対象に4月15日より運用が開始されている。財務省税関は、外国人旅客にも対象を拡大したい考えで、年間入国旅客数の約9割を占める新千歳空港・成田国際空港・羽田空港・中部国際空港・関西国際空港・福岡空港の国内主要6空港へと対象を広げ、2020年3月以降に運用を開始する予定。