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コスト効果はPower BIの最大12倍――、インフラジスティックスがデータ可視化ソリューション「Reveal」を発表

 インフラジスティックス・ジャパン株式会社(インフラジスティックス)は2日、データ可視化ソリューション「Reveal」を発表した。31日より提供開始する。

 米Infragistics 開発ツール部門 シニアバイスプレジデントのジェイソン・ベレス(Jason Beres)氏は、「既存のBIおよびダッシュボード製品は、複雑なため専門知識やスキルが求められる上、機能は豊富だがすべて必要なものではない。しかも導入コストが不透明で高価だ」と話す。「Revealでこの認識を変える。Revealが目指しているのは、シンプルで迅速にデータを可視化することだ」(ベレス氏)。

米Infragistics 開発ツール部門 シニアバイスプレジデント ジェイソン・ベレス氏

 Revealは、単独のアプリケーションとしてエンドユーザーが利用できる「Reveal App」(アプリ版)と、アプリケーションの開発者が個々のアプリケーションに組み込める「Reveal Embedded」(組込版)の2種類にて提供される。

アプリ版と組込版で提供されるReveal

 Reveal Appは、データベースやSaaSのアプリケーション、さらにはOneDriveやGoogle Driveといったクラウド上のファイルなど、さまざまなデータに接続でき、接続先の情報から折れ線グラフや円グラフなどを作成、約40種類のデータ可視化パターンを提供する。

 データソースの種類ごとに認証が行われ、権限のないデータにアクセスできないことはもちろん、ダッシュボードの閲覧・作成・編集といった作業タイプ別の権限付与も可能だ。

Reveal App(アプリ版)

 一方のReveal Embeddedは、コードを書くことなくアプリケーションにダッシュボードを組み込むことができるもの。これにより、「大幅なコスト削減が可能だ」とベレス氏は主張する。

 同社の試算によると、ダッシュボードを自社開発した場合、約7カ月の開発期間と約35万ドルのコストが必要となるが、Revealでダッシュボードを構築すると開発期間が最大85%短縮でき、開発コストの削減に結びつくという。

 「ウェブやデスクトップ、モバイルなど、さまざまなデバイスにてダッシュボードの作成や編集が可能で、オンプレミスおよびクラウドのいずれの環境でもデプロイして運用できる」とベレス氏は説明する。

Reveal Embedded(組み込み版)

 ベレス氏は、Revealが他社製品と異なる点について、アプリケーション内で直接ダッシュボードが編集できる点を挙げる。

 「Microsoft Power BIをはじめとする競合製品は、デスクトップ上で編集するようになっており、ネイティブのSDKで直接ダッシュボードが編集できるのはReveal独自の機能だ。ドラッグアンドドロップで可視化の方法を変更するといったように、Reveal Appの体験がEmbeddedでも体験できる。トレンドラインのような機能も可能で、データからより深いインサイトが得られるようになる」とベレス氏。

 これらはすべて「C#のシンプルなコードで実現できる」としている。

 またベレス氏は、Power BIはウィジェットをリフレッシュするごとにAzureにて課金されるなど、「利用量に応じて逃れられないAzure税がかかる」と主張。一方、Revealは固定価格でシンプルな料金体系になっているとアピールする。同社が試算したところ、「5年間Power BIを利用した場合、Revealの8~12倍のコストがかかることがわかった」(ベレス氏)という。

 インフラジスティックス・ジャパン 代表取締役の東賢氏も、「他社製品は、外部APIを介さなければデータを引き出せないことが多いが、Reveal Embeddedはすでにアプリケーション内にデータを蓄えているケースがほとんどで、メモリ内のデータを再利用できることが利点。また、特定のクラウドベンダーに依存していないため、接続先のデータソースも幅広い」としている。

インフラジスティックス・ジャパン 代表取締役 東賢氏

 Revealの価格(税別)は、アプリ版が1ユーザーあたり1年で1万1880円、組込版が1アプリケーションまたは1サービスあたり1年間で600万となる。

Revealのデモ画面