ニュース
インフラジスティックス、モダンアプリ開発のためのデザインプラットフォームを提供開始
2018年6月29日 12:31
インフラジスティックス・ジャパン株式会社(インフラジスティックス)は、迅速にモダンアプリケーション構築できるプラットフォーム「Indigo.Design 日本語版」を、7月19日から提供すると発表した。
現在のアプリケーション開発は、クラウド対応、AI、IoT、DevOpsなど、対応しなければならない要素が増えているうえ、開発期間の短期化が求められるなど開発者にとっては厳しい状況となっている。
インフラジスティックスではこうした状況を踏まえ、ビジュアルデザイナー、UXアーキテクト、プロダクトマネージャー、デベロッパーといった、アプリケーション開発にかかわるさまざまな役割のメンバーが、自分が得意とするツールを利用しながら、密接にソフト設計や開発プロセスに携われるように、Indigo.Designを提供している。
日本法人の代表である東賢氏は、「当社は一貫してUI(ユーザーインターフェイス)開発ツールを提供してきた。当初はUIコントロールのみを提供していたが、差別化とより効率的なUI開発を行うことができるようコントロールだけでなく、プロダクティビティツール、エンタープライズレベルのサポートを提供するようになった。今回、モダンアプリケーション開発を取り巻く環境が複雑化していることを考慮し、世界で初めてとなるアプリケーションデザインプラットフォームを提供する」と説明している。
今回、日本語版の提供を発表したIndigo.Designについて、米Infragistics 開発ツール部門 シニアバイスプレジデントであるJason Beres氏は、「ビジュアルデザイナー、UXアーキテクトアーキテクト、プロダクトマネージャーやビジネスアナリスト、アプリケーションデベロッパーが連携して仕事をしていくために活用できるアプリケーションデザインプラットフォーム。主要な4つのコンポーネントは、ソフト開発のライフサイクルすべてをカバーするものとなっている」と説明した。
そのコンポーネントとは、以下の通り。
Indigo.Design Sketch UIキット
提供されたライブラリーを使用し、Sketchで画面デザインを作成。
Indigo.Design Cloud
作成した画面デザインをアップロードし、ナビゲーション、画面遷移をデザインプロトタイプ共有やユーザビリティテストを実施。クラウド開発関係者とのコラボレーションを実現する。
Indigo.Design コードジェネレーター
プロトタイプの情報を基に、画面レイアウトやDesignを忠実に再現する画面コードを生成。デザインの専門家ではない開発者がこれまで画面生成に使っていた時間を減らすことができる。
Ignite UI for Angular
画面の各要素として高速、高機能なデータグリッド、チャートを持つUIコンポーネントが使用される。要求度が高いアプリケーションを開発するためのエンタープライズレベルのコンポーネント。
これら4つのコンポーネントは、ビジュアルデザイナー、UXアーキテクトなど異なる作業を担当する人それぞれが、自分の使い慣れたツールを使うことができる開発フローを整備することで、開発コスト全体の削減と、アプリケーション開発を短期間に行うことを目的としている。
「各ペルソナが使うツールをあらためて開発・提供するのではなく、既存のツールを使ってもらいながら連携した開発ができる環境を提供するほうが、生産性を高められると判断した」(Beres氏)。
会見にはゲストスピーカーとして、日本マイクロソフト株式会社 クラウド&ソリューション事業本部 グローバル ブラックベルト部 テクノロジーソリューションプロフェッショナル(App Innovation) 井上章氏が、「モダンアプリケーション開発のチャレンジと、今押さえておきたい技術とツールの活用」というテーマで登壇。
Azureはさまざまな要素を包含したアプリケーションを開発するためのプラットフォームであり、Visual Studioファミリーはさまざまな開発要件に対応する開発ツールとして利用できることを紹介した。
同じく、株式会社Kaizen Platform、Angular日本ユーザー会 代表の稲富駿氏が「Why Angular?」というテーマで話をした。稲富氏は、SPA(Single Page Application)が特別なものではなくなった結果、「モダンWebは目的から手段となった」と指摘し、Webフロントエンド開発が難しくなる中、Angular活用のメリットを紹介した。