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CTC、クラウドインフラのコスト最適化を支援するソリューション「Spotinst」を販売
AWSのスポットインスタンスなどを利用してコストを削減
2019年6月14日 06:00
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)は13日、パブリッククラウドのコスト最適化を実現する米Spotinstのソリューション「Spotinst」を、同日より取り扱い開始すると発表した。
クラウドサービス事業者は、例えば、Amazon Web Services(AWS)の「スポットインスタンス」、Google Cloud Platform(GCP)の「プリエンプティブVM」のように、遊休リソースを安価で提供するスポットのクラウドサービスを用意していることが多い。
しかし、AWSのスポットインスタンスは入札方式で遊休リソースが提供されており、需給に応じて価格が変動し、入札額を販売価格が上回ると利用が停止されるため、安価に利用できる反面、安定した稼働が求められる用途には不向きとされているという。また必要なリソースを確保するためには、膨大な数のインスタンスの中からコストや要件と適合したものを探し出す必要もあるとのこと。
CTCが今回取り扱いを開始する「Spotinst」は、AIによる独自のアルゴリズムを用いてこうしたスポットのクラウドサービスの自動入札や価格の比較を行い、安定的かつ低価格で利用可能にするソリューション。
AWSであれば、刻々と変化するスポットインスタンスの利用動向、リソース状況、料金を予測。利用が停止される15分から20分前に別の最適なインスタンスを探し出して自動入札し、利用を中断することなく環境の移行を行ってくれる。
こうした仕組みにより、スポットインスタンスの利用で得られる最大80%引きのコストメリットを生かしながら、人的なリソースを費やすことなく安定したクラウド利用が実現できるとした。
なお「Spotinst」は、AWS以外にGCP、Microsoft Azureにも対応しており、今後はIBM Cloud、Alibaba Cloudへの対応が予定されているとのことだ。
CTCは、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドを利用する企業などを中心に「Spotinst」を展開し、3年間で300社への導入を目指す。またSpotinstの取り扱いにあわせ、顧客環境での導入支援や、付随するマルチクラウド環境の構築、導入後のコスト最適化やアーキテクチャ再設計といったコンサルティングサービスも提供するとしている。