ニュース

NTT Com、オランダで同社初となる「アムステルダム 1 データセンター」を開設

「オランダ アムステルダム 1 データセンター」の外観イメージ

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は11日、欧州のグループ会社e-shelterを通じて、「オランダ アムステルダム 1 データセンター(以下 AMS1)」を開設し、6月1日にサービス提供を開始すると発表した。

 AMS1は、アムステルダム市内において、災害リスクが少なく利便性が高い、アムステルダム・スキポール国際空港に近いエリアに建設される、地上3階建てのデータセンター専用ビル。サーバールーム面積約4000㎡(1600ラック相当)を保有し、クラウド事業者やICTサービス事業者などの企業を対象にサービスを提供。今後、需要に応じて最大約1万6000㎡(6400ラック相当)、総電力供給容量約40MWまで拡張していく予定。

 NTT Comでは、アムステルダムは欧州において、フランクフルト、ロンドン、パリと並び、4大データセンター市場の1つで、世界最大のIXがあり、欧米間を結ぶ通信ケーブルが14本通る欧州随一のネットワーク集積地であることなどから、接続性の拡大を必要とするクラウド・コンテンツ・IXサービス事業者がこぞって進出し、データセンター需要は欧州トップクラスの急成長を続けていると説明。

 これまで、NTT Comでは欧州で6カ国(ドイツ、イギリス、スイス、オーストリア、フランス、スペイン)でデータセンターサービスを展開してきたが、オランダにおける旺盛な需要に応えるため、新たにAMS1を開設し、欧州のデータセンターサービスをさらに拡充するとしている。

 NTT Comがデータセンターブランド「Nexcenter」として定める、300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠し、高い可用性と省エネ性能を両立し、将来の環境変化や顧客の拡張需要へ柔軟に対応。データセンター内の電力設備、空調・セキュリティ用電源、通信設備は、すべて冗長化し、極めて高い信頼性を求める顧客の要求に応える安全な環境を安定的に提供する。

 また、AMS1は、水害発生リスクが1万年に一度と想定される安全な場所に立地するだけでなく、建物地下部分を完全防水構造にすることで、重要設備への浸水を防ぐ。

 データセンターでは、自社スタッフが24時間365日、重要インフラの監視やセキュリティプロセスをダブルチェックするなど、リスクマネジメントを徹底する。サーバールームなど重要施設への入室は、多段階の非接触ICカードによる入室制限を基本とし、生体認証装置の設置運用など、さらに高度なセキュリティ対策を講じるカスタマイズも可能。建物内外の監視カメラに加え、建物周辺の防犯センサー、車両進入路への侵入防止ゲートの設置など、充実した不正侵入防止策で万全のセキュリティを確保する。

 データセンター建物には、複数の主要通信事業者の回線を異経路で引き込み、各通信事業者の回線を相互接続するミートミールームやサーバールームへの配管、ネットワークラックへの配線は、すべて二重化する。これにより、顧客の要望に応じて、最高100Gbpsのインターネット回線や豊富なネットワークをキャリアニュートラルで利用できるとともに、世界中のNTT Comデータセンターやクラウドサービスを組み合わせたシームレスICT環境を構築できる。

 また、アムステルダム市内のIXと異ルートで冗長接続するとともに、データセンター内でグローバルクラウド事業者、アプリケーションサービス、IX事業者とダイレクト接続。低遅延、ハイパフォーマンスなネットワークで、e-shelterのデータセンター間や他社データセンターと接続する。