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国内コンサルサービス市場はDX関連の需要がけん引、2023年には9969億円に~IDC Japan予測

 IDC Japan株式会社は2日、ビジネスおよびITコンサルティングから構成される「国内コンサルティングサービス市場」の予測を発表した。それによると、2018年の同市場規模は、前年比6.4%増の7659億円。また2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR)は5.4%、2023年の市場規模を9969億円と予測している。

 また個別に内訳を見ると、ビジネスコンサルティング市場における2018年の支出額は、前年比7.8%増の4227億円となり、初めて4000億円を突破したとのこと。デジタルトランスフォーメーション(DX)の支援にかかわる需要が高い水準を維持していおり、デジタル技術を活用した「オペレーショナルエクセレンス」に取り組む国内企業が増加していることなどから、需要牽引型の高成長を継続しているという。

 サービスセグメント別では、2018年は戦略、財務/経理、業務改善、組織/変革、GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)その他の5セグメントのすべてにおいて、前年比6%を超える成長を記録。特に、業務改善(Operations)コンサルティングは8.9%と、最も高い成長率を記録した。

 このほかIDC Japanでは、DX支援にかかわるビジネス/ITの両コンサルティング市場を、「デジタル関連コンサルティング」市場として予測している。それによると、2018年の同市場の支出額は、前年比40.5%増の709億円となり、急速な成長を見せている。

 2017年に続き、DXの関連案件はサービスライン/産業分野を問わずビジネスコンサルティング市場のけん引役となっており、特にデジタルオペレーションに関する案件の増加が顕著だったという。

 この要因として同社は、需要側では、従来と比べて顧客サービスや生産/物流といった「現場側」部門においても、新たな事業モデルや生産性向上のためのデジタル技術の活用が不可欠となっていること、またサービス提供側でも、主要ファームが人材強化に積極的であり、デジタル案件への対応力が徐々に拡大していることを挙げている。

 なお、デジタル関連コンサルティング市場は今後も高い成長率を維持し、2018年~2023年までのCAGRは29.3%、2023年には2568億円に達すると予測されている。

国内ビジネスコンサルティング市場 支出額予測:2018年~2023年(出典:IDC Japan) ※2018年は実績値、2019年~2023年は予測値