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NEC、マレーシアのクアラルンプール大学と共同でSD-WANの実証実験を実施

 日本電気株式会社(以下、NEC)とNECのマレーシア現地法人であるNEC Corporation of Malaysiaは22日、SD-WANの実証実験を、マレーシアのクアラルンプール大学と共同で実施したことを発表した。同件は、総務省からの請負事業「ASEAN諸国におけるSD-WANセキュリティ共通基盤の構築に向けた調査検討」として、2018年9月から実施してきたもの。

 実証実験では、クアラルンプール大学が実際に運用中のWANと同じ機器構成の実証用環境を構築。その環境にNECのSD-WANセキュリティ共通基盤を導入することで、既存のネットワーク機器を活用しながら、SD-WANを容易に構築できることを実証した。

 また、技術実証の一環として、SD-WANの特徴である通信トラフィックの可視化や、アプリケーションに合わせた通信経路の最適化、多拠点に分散する機器のセキュリティ設定の一斉変更などが実現できることも確認した。

 NECでは、実証実験にオープンオーケストレーションフレームワーク(OpenMSA)を活用したSD-WANセキュリティ共通基盤を利用。同システムは、既存のネットワーク環境に大きな変更を加えることなく導入可能なため、ユーザーはSD-WAN構築時の初期投資を抑えることができるとしている。

 NECでは今後、同システムをグローバルに拡販していく計画。

 また、実証実験の成功を受け、クアラルンプール大学ではネットワーク技術者を目指す学生の育成およびSD-WANを含む最新のネットワーク技術の研究を推進する施設として、同大学内に「UniKL-NEC SDx Centre of Excellence」を開設することを決定した。NEC Corporation of Malaysiaは、同施設における実習・演習用の設備として、SD-WANセキュリティ共通基盤の核となるオープンオーケストレーションフレームワーク(OpenMSA)を提供する。

 NECでは今後、クアラルンプール大学と連携し、同施設を活用したASEAN諸国の大学との共同研究や産学連携を推進することで、各国におけるSD-WANの認知拡大やSD-WAN関連事業の拡大を目指すとしている。