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イビデンがOracle ERP Cloudを採用、5カ月の短期導入を実現

 日本オラクル株式会社は24日、イビデン株式会社の欧州生産子会社が、既存ERPの購買・在庫・会計・固定資産をクラウド型ERPソリューション「Oracle ERP Cloud」で刷新したと発表した。グループ企業であるタック株式会社が導入から保守サポートまで、全体のサービスをワンストップで実施し、5カ月での短期導入を実現。システムはすでに稼働開始している。

 イビデンは、情報端末向け高密度プリント配線板、ICパッケージ基板、ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)などを主力事業として手掛ける企業。同社では、2000年台前半から積極的な海外展開を進め、ERPシステムを導入していたが、拠点ごとの更新やハードウェアの運用・保守コスト、リソースの増大などが課題になっており、今回の更新を機に、事業成長を支える経営基盤の刷新を検討。その結果、従来のオンプレミスERPに代えてOracle ERP Cloudを採用した。

 イビデンが評価したのは、全体プロセスが最適化されたOracle ERP Cloudのビジネスプロセスモデルを適用することで、業務フローの標準化を図れる点。また、業務分担に基づいたデータアクセスコントロールができ、個々の業務に集中できる点や、BIが組み込まれており、導入してすぐに現場の見える化が実現できる点も評価されたという。

 またクラウドアプリケーションのため、順次予定している各生産拠点への展開後は常に最新機能が維持され、保守コストが低減できること、常に最新の機能や技術を活用できることもポイントとして挙げられた。

 なお、移行にかかわる導入コストは従来比で約半分に抑えられたほか、将来的にはシステム保守コストの低減も見込んでいる。

 また今後は、本社を含めグループ・グローバルの既存ERPを順次、クラウドERPに刷新していく予定とのことだ。