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Google Cloud PlatformでNVIDIA GPUの利用が日本でも可能に、「Tesla T4」のパブリックベータ提供を開始
2019年1月17日 14:16
GoogleとNVIDIAは16日、Google Cloud PlatformにおいてNVIDIA GPUを利用できる地域がこれまでの米国およびヨーロッパに加え、日本、ブラジル、インドおよびシンガポールでも新たに利用可能になったと発表した。また、これらを含む全世界の8つの地域で、NVIDIA Tesla T4 GPUのパブリックベータ提供も開始された。
GoogleとNVIDIAでは、Google Cloud Platformにおいて、ディープラーニングやアナリティクス、物理シミュレーションといった用途向けに、NVIDIA Tesla K80、P4、P100、V100 GPUを利用できるインスタンスを提供している。また、2018年11月からは、次世代のNVIDIA Tesla T4 GPUを提供する最初のクラウドベンダーとして、プライベートアルファ版の提供を開始していた。
Googleでは、T4はNVIDIAのポートフォリオの中でも、推論ワークロードを実行するのに最適なGPUだと説明。FP16、INT8、INT4に対応するT4の高性能な特性により、精度と性能の柔軟なトレードオフによって、ハイスケールな推論が可能となるとしている。
NVIDIA Tesla T4 GPUは、ハイパフォーマンスコンピューティングやディープラーニングのトレーニングと推論、機械学習、データ分析、グラフィックスといった、多様なクラウドワークロードを加速させるために設計されていると説明。NVIDIAの新しいTuringアーキテクチャがベースとなっており、多精度Turing Tensorコアと新しいRTコアを搭載。それぞれのT4は16GBのGPUメモリを実装し、260 TOPSの演算性能を備える。
Google Cloud Platformでは、プリエンプティブ仮想マシン(VM)インスタンスでT4 GPUを1基当たり1時間0.29ドルで使用可能。オンデマンドのインスタンスでは、GPU 1基当たり1時間0.95ドルからとなっており、最大30%の継続使用割引も用意する。
また、Turingアーキテクチャではリアルタイムレイトレーシングが導入されており、NVIDIAのRTXレイトレーシングテクノロジのようなシステムおよびインターフェイス、Microsoft DXR、NVIDIA OptiXおよびVulkanレイトレーシングといったAPIとの組み合わせにより、リアルタイムのレイトレーシングエクスペリエンスを実現。GoogleもT4インスタンスでの仮想ワークステーションに対応しており、デザイナーやクリエイターは、あらゆる場所から、あらゆるデバイスで、次世代のレンダリングアプリケーションを利用できるとしている。