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NECとウフルがIoT領域で協業、顧客の新規事業創出を支援

 日本電気株式会社(以下、NEC)と株式会社ウフルは8日、IoT領域で協業すると発表した。両社は共同で、顧客におけるデータ活用型の新事業創出を支援するという。

 ウフルでは、IoT製品やIoTサービスづくりを支援する開発・運用サービス「enebular(エネブラー)」により、アプリケーションやソリューションの開発、シームレスなシステム連携による顧客データの容易な活用を支援してきた。

 一方のNECでは、IoT Device Security Manager、軽量暗号 開発キット、SecureWare/Credential Lifecycle ManagerといったIoTセキュリティ製品を多数提供し、IoTシステムにおけるセキュリティ強化の取り組みを支援している。

 今回両社では、それぞれの強みを生かし、IoTデバイスのセキュアな管理・運用と、IoTアプリケーションの開発・導入を迅速かつ安全に行えるように支援するという。

 具体的には、効率的なデータ収集と最先端AI技術が活用可能なNECのIoT基盤「NEC the WISE IoT Platform」で、enebularを活用。enebularが持つArm Mbed OS搭載のIoTデバイス(以下、Armデバイス)へのソフトウェア配布・デバイス管理機能に、NECの保有するソフトウェア配布機能を組み込み、高効率なソフトウェアの配布機能を実現する。

 こうして、NEC the WISE IoT Platformでenebularを活用することによって、Armデバイスの運用環境として利用可能になるのみならず、取得したセンサーデータをNEC the WISE IoT Platformに収集・蓄積することにより、AI技術群「NEC the WISE」と連携したさまざまな分析も可能になるとのこと。例えば、スマート家電に内蔵されたArmデバイスが収集する各種センサーデータをAI分析することにより、故障の予兆を検知するといった利用法が考えられるとした。

 さらに両社は、enebularとNECのIoTセキュリティ技術を組み合わせ、顧客のIoTデバイスおよびデバイスから取得されるデータの運用、デバイスの開発から廃棄に至るまでをセキュアに管理するサービスも提供するという。

 加えてNECとウフルでは、相互の販売チャネルを活用し、enebularを用いたIoTソリューションの販促活動、顧客の新事業創出活動を共同で支援する。主に、製造業や流通業を含む企業に対し、開発する製品やデバイスの運用管理の効率化、製品やデバイスから取得するデータを活用した新たなビジネス創出を支援するとのこと。

 なお両社は今回の協業により、既存顧客への新たな価値提供、ならびに新規顧客の開拓を強化し、2019~2020年度の2年間で20億円の売上を目指す。協業成果を盛りこんだenebularは、2019年1月下旬からのサービス提供を予定しているとのことだ。