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NEC、IoTシステムへの軽量暗号導入を容易にする「軽量暗号 組込み改修不要化オプション」Windows版を10月に提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は16日、IoT機器向けの暗号化ソフトウェア「軽量暗号 開発キット」のオプションとして、後付けで通信の暗号化を実現する「軽量暗号 組込み改修不要化オプション」を、Windows向けに提供すると発表した。提供開始は10月1日を予定している。なお、Linux向けには4月より提供されているとのこと。

 軽量暗号 開発キットは、工場・ビル・店舗・住宅などで使われるファクトリーオートメーション機器、カメラ、医療・ヘルスケア機器などのさまざまなIoTシステムを構成する機器に、軽量暗号「TWINE」、認証暗号「OTR」を組み込むためのソフトウェア。

 昨今のIoT機器を狙ったサイバー攻撃の急増に対応するため、こうした暗号化ソフトウェアの需要は増加しているが、従来の暗号化ソフトウェア製品は、ライブラリのようなソフトウェア部品として提供されており、既存の機器に組み込む場合、機器に搭載される通信アプリケーションのソースコードを改修して組み込む必要があるため、コストや手間が課題になっていたとのこと。

 これに対して今回発表された軽量暗号 組込み改修不要化オプションは、アプリケーションの送受信データをアプリケーションの外部で自動的に暗号化・復号する仕組みにより、軽量暗号 開発キットと一緒に機器にインストールするだけで、アプリケーションの通信の暗号化・復号を実現できるという。

 機器メーカーやシステム提供者がこれを利用すると、機器に搭載される通信アプリケーションのソースコードを改修することなく通信の暗号化が可能となるので、暗号化対応のためのコストや手間を削減できる点がメリット。また、ソースコードを改修できないサードパーティ製のアプリケーションにも適用できるため、後付けで通信の暗号化が実現可能になるとしている。