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NEC、アーキテクチャ5層モデルに基づいたIoT基盤を確立
IoTソリューションメニューも拡充へ
2016年9月29日 12:13
日本電気株式会社(以下、NEC)は29日、IoT基盤「NEC the WISE IoT Platform」を確立させたと発表した。2015年7月に発表したIoTアーキテクチャ5層モデルに基づき製品群の整備を進めたもので、同時に、このIoT基盤を用いたIoT関連のソリューション群も拡充している。
NEC the WISE IoT Platformでは、企業における実証環境の立ち上げと本番環境への迅速な移行を実現するための、さまざまな仕掛けを用意している。例えば、ソフトウェア、AIエンジン、サービス、APIなど、IoTシステムに必要な機能群を、それぞれビルディングブロックとして提供。これらのブロックを目的に応じて自由に選択し、IoTアーキテクチャの各層に配置できるため、新規ビジネスの立ち上げに伴う実証環境としての活用や事業のスモールスタートのみならず、将来の事業成長や環境変化に合わせた機能の変更・追加を迅速に行えるという。
さらに、オンプレミスのみならず、必要に応じてNECのクラウドやパートナークラウドなど複数のクラウドサービスにもビルディングブロックを配置できる構造になっているとのこと。なおビルディングブロックの開発においては、技術検証や迅速な機能拡充に優れるオープンソースソフトウェア(OSS)を採用することにより、オープン性が高く最新技術を適用したソフトウェアを広い範囲で活用できるとした。
また、収集・分析のフェーズでは、センサーやデバイスから収集したデータを、IoTデータ収集基盤でデータベースごとに整形して蓄積し、各AIエンジンに合わせて分析しやすいフォーマットに変換しているため、効率的かつ高速なデータ処理が可能。AIエンジンは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」をはじめ、他社のAIエンジンとともに構成要素として組み込まれており、さまざまな目的に応じて自由に組み合わせて利用できるとのこと。
このほか、NECが長年培ったミッションクリティカルなシステム構築の経験をIoTシステムに適用している点も特徴で、脆弱性管理やマルウェア対策などのサイバーセキュリティ対策による堅牢なシステムを提供できるとしている。
一方でNECは、このIoT基盤とともに、顧客との共創ワークショップやコンサルティングサービスなどを通じ、事業の効率化や経営の革新に貢献するビジネスインフラを構築することで、さまざまなIoTソリューションを提供する考え。
今回、NEC the WISE IoT Platformをベースに提供する、製造業、流通業、物流業といった企業向けIoTソリューション、およびセーフティ、モビリティといった社会インフラ向けIoTソリューションを拡充した。
具体的には、流通業向けソリューションの店舗管理、セーフティ向けソリューションの行動解析、都市インフラ向けソリューションのインフラ監視など、6種のIoT関連ソリューションの販売を2016年度下半期以降に順次、開始するとしている。