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三菱UFJ銀行、データ分析基盤に「SAS Viya」を採用

 SAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)は26日、株式会社三菱UFJ銀行がデータサイエンスの業務活用を促進するため、同行データ分析環境の一つである「データ分析民主化基盤」に、SASのAI/アナリティクス基盤「SAS Viya」を導入したと発表した。

 SAS Viyaは、企業内の誰でも利用できるオープンなユーザーインターフェイスにより、プログラミングスキルを持つユーザーから、プログラミングスキルを持たないビジネスユーザーまで、誰でも同じプラットフォーム上で分析作業をすることが可能。使用するツールがOSS(オープンソースソフトウェア)かSASかを問わず、統一された方法で入力データ、レポート、アルゴリズム資産やモデリングプロセスを管理・共有でき、OSSとSASそれぞれの長所を組み合わせた最良のモデルを作成できる。

 統計解析、データマイニングから、機械学習、ディープラーニング、画像処理や自然言語処理といった最新のAI技術までを単一プラットフォームで提供。どのデータがどのように加工され、最終的にどの予測モデルで使用されているのかを可視化するガバナンス機能や、ディープラーニングや機械学習モデルの判断根拠を示す「説明可能なAI機能」などを備える。

 また、エンタープライズ基盤としてのIT要件にも適合し、企業の認証システムとの容易な連携や、ユーザーの業務権限に合わせたデータや機能に対するアクセス制御、それらの管理機能をGUIインターフェイスとコマンドラインインターフェイスの両方で提供。いつ、誰が、どのデータやレポートにアクセスしたのかを管理するための監査機能も提供する。

 これらの機能により、企業はSAS Viyaを導入することで、ITスキルに依存せず、社員誰もがデータに基づく意思決定を行えるようになると説明。また、単一プラットフォーム上でアナリティクス資産を管理、共有、統合、活用できるため、異なるプロジェクトや部門、異なるツールを利用するユーザーや異なるスキルのユーザー間でのコラボレーションが容易になるとしている。

 三菱UFJ銀行とSASは共同で、データ分析民主化基盤の活用例として、ALM(アセットライアビリティマネジメント、貸出などの資産と預金などの負債に内在する資金流動性リスクや金利リスクなどを総合的に管理すること)戦略における、AI/機械学習の概念実証(PoC)に着手。SASは、アナリティクスライフサイクルを提供できる唯一のパートナーとして、三菱UFJ銀行の「データ分析民主化」の加速にむけて、今後とも継続的な支援をしていくとしている。