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アステリアとISIソフトウェアー、ASTERIA Warp向けのEthereum連携アダプターを提供へ

 アステリア株式会社(旧社名:インフォテリア)と株式会社アイ・エス・アイソフトウェアー(ISIソフトウェアー)は、アステリアのEAI/ESB製品「ASTERIA Warp」とEthereumの連携機能を担う専用アダプター「ASTERIA Ethereum アダプター」を開発し、2019年3月より提供開始すると発表した。

 現在、ブロックチェーンを企業内システムやクラウドサービスと連携しようとした場合、アカウントの設定やトランザクション処理が既存のプログラムの概念と異なり、署名や手数料計算などがあるため、スムーズな導入に関する障壁になっているという。

 しかし、今回発表された「ASTERIA Ethereum アダプター」を用いると、Ethereumと企業内システムなどをノンプログラミングで連携可能。ブロックチェーン特有の開発手法を意識することなく、ノンプログラミングでこれらの機能を実現できるため、ユーザー企業はアプリケーション開発に集中可能になるとした。また実装にかかる工数も、コーディングする場合に比べると大幅に削減できるとしている。

 機能としては、Ethereumと企業システムの連携を行うアプリケーションを作成する際に必須となる基本機能を装備しており、ブロックチェーン環境は、パブリックブロックチェーンであるEthereumのMainnet(メインネット)、およびパブリックの開発環境であるTestnet(テストネット)、プライベート環境ともに対応する。

 価格は1ライセンスあたり30万円(税別)で、別途、年間保守サポート費用(ライセンス費用の15%)が初年度より必要となる。またサブスクリプションライセンスも用意されており、こちらは1ライセンスあたり月額1万5000円(税別)。

 両社では利用例として、ポイントシステムの基盤、文書改ざんの抑止、タレントマネジメントシステムなどを挙げているほか、サブスクリプションライセンスとの組み合わせで、ブロックチェーンの動作確認、可能性の調査などを安価に行えるため、ブロックチェーンの実証実験にも適しているとしている。

 なお、今後も機能強化は継続される方針で、標準的な仮想通貨で採用されている形式「ERC20」も順次追加予定。Amazon Web Services(AWS)が発表した「Amazon Managed Blockchain」への対応も予定するが、その他のクラウドベンダー各社が提供するブロックチェーンサービスへの対応も計画されているとのことだ。