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日立システムズ、データを端末に残さないセキュアなクライアントPCサービスを販売開始

 株式会社日立システムズは17日、在宅勤務を検討中の企業や営業などの外出業務が多い部門向けのITインフラとして、物理PCと同等の操作性に加え、シンクライアントと同等のセキュリティの確保をリーズナブルなコストで実現するクライアントPCサービス「データレスPC Flex Work Placeテレワークスタ-トパック」の販売を開始した。

 サービスは、横河レンタ・リース株式会社のデータレスPCソリューション「Flex Work Place」と、株式会社日立ソリューションズのセキュリティソリューション「秘文」に加え、日立システムズのサービスインフラを生かしたキッティング(設定代行)サービスやヘルプデスクサービス、モバイルデータ通信サービスなどを組み合わせて提供する。

 一般的なシンクライアントサービスと比べて、初期導入費用を抑えつつ、物理PCの快適な操作性、シンクライアントと同等のセキュリティを兼ね備えたクライアントPC環境を実現できるとしている。

 サービスでは物理PCに専用ソフトウェアをインストールし、データ保存機能を制御することで、端末上にはデータを残さない状態(データレス)にする。必要なデータは、作業時にのみサーバーから読み込まれて物理PCのメモリ上に格納され、作業が終了するとサーバーに書き込まれ、サーバー側で保存される。

 端末に格納されたデータへの追加・変更などの処理は物理PC上で制御を行い、データの読み込み、書き込みのみをサーバーと行うため、サーバーにかかる負荷が抑えられ、処理が集中しても物理PCと遜色のない快適な操作性を実現する。端末の電源を切るとメモリ上に格納されていたデータは自動で消去されるため、端末の盗難、紛失、破損があっても情報漏えいを防ぐことができる。

 また、「秘文」により、社内LANや会社から貸与したモバイルデータ通信など、あらかじめ許可されたアクセスポイントのみに接続できるよう端末を制御することで、なりすましのアクセスポイントへの接続を防止し、データの盗聴を防ぐことができる。さらに、会社が許可していないネットワークの利用を禁止することで機密情報の情報漏えいを防ぎ、在宅勤務者などに対してもより安全なテレワーク環境を提供できる。

 顧客のニーズに応じて、端末のキッティングサービスや、エンドユーザーからの操作方法の問い合わせに対応するヘルプデスクサービス、サーバーとの通信に必要なモバイル通信機器などの提供にも対応する。

 サービスの価格(税別)は、ライセンス費用が1端末あたり1万5000円(最低購入数10ライセンス)、年額サポート費用が1端末あたり2520円(最低購入数10ライセンス)。日立システムズでは、働き方改革を推進している企業やクライアントPCのセキュリティ対策を検討している企業に向けてサービスを拡販し、2021年度末までに関連ソリューションの売上を含めて累計5億円の売上を目指す。