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東京電力とポケット・クエリーズ、MR技術を利用した現場業務の支援・高度化システム「QuantuMR」

 東京電力ホールディングス株式会社と株式会社ポケット・クエリーズは20日、Mixed Reality(MR:複合現実)技術を利用した業務支援・高度化システムを共同で開発し、「QuantuMR(クァンタムアール)」として製品化したと発表した。同日より販売を開始している。

 両社では5月から、第一線現場における業務の支援・高度化を図るため、MR技術の活用に関する共同研究を開始していた。そうした中で両社は、MR技術を活用した業務支援・高度化システムのQuantuMRを共同開発し、その有効性が確認できたことから、製品として販売を開始するという。

 製品開発にあたっては、東京電力パワーグリッド株式会社の都内変電所で実証試験を実施。変電所などの巡視点検で実施する機器操作時の支援機能や、あらかじめ登録しておいた危険区域に近づくと警告を発する安全サポート機能、マニュアルなどの登録・表示に必要な機能を開発し、実証実験を通じて検証しているとのこと。

 さらにQuantuMRでは、こうした機能に加えて、視野・音声・位置などを作業者と管理者が共有し、遠隔からでも作業監視を行えるようにする遠隔コミュニケーション機能、直観的かつわかりやすい操作メニューなど、MRの用途を広げる汎用性の高い機能を搭載。基本機能をパッケージ化することによって、電気設備のみならず製造業などさまざまな業務への適用が可能とした。