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OKI、固定網/PHSからLTEへのマイグレーションを実現する「マルチキャリア対応音声IoTゲートウェイ」を販売開始

 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は14日、主要な通信事業者に対応したLTEモジュールを内蔵した「マルチキャリア対応音声IoTゲートウェイ(以下、音声IoT-GW)」の販売を開始した。

 音声IoT-GWは、固定網やPHSからのマイグレーション市場や、LTEを用いた遠隔制御・監視などのIoTサービス市場に向けた製品。既存設備に変更を加えることなく、LTE回線を用いたIPネットワークへのマイグレーションを実現することが可能。また、LANやUSBなどのインターフェイスも備えているため、新たなIoTサービスへも柔軟に対応する。

マルチキャリア対応音声IoTゲートウェイ

 OKIでは、2020年にはテレメタリングプランを除くPHSのサービス終了が、2024年には固定電話網のIP網移行によるISDN回線デジタル通信モードの終了が予定されていると説明。これらの回線接続を利用してきたシステムのLTEへの移行や、回線費用の削減や回線工事期間の短縮のために、光回線やメタル回線から用途に応じてモバイル回線へ乗り換えるといったニーズに対応する製品として、音声IoT-GWを提供する。

 音声IoT-GWでは、アナログ回線インターフェイスを2ポート備えることにより、固定網やPHSのアナログ回線インターフェイスを搭載した既存の機器に変更を加えることなく、LTE回線を用いたIPネットワークへのマイグレーションを実現。また、電話機能を搭載しているため、保守者不在の無人設備や遠隔制御・監視などの現場からの問い合わせ電話など、音声通話による対応も可能となっている。

 小型・省スペース設計で、ATMブースへの内蔵など、既存の各種装置への柔軟な組み込みが可能。さらにオプションとしてバッテリー内蔵も可能としているため、停電時における通話確保やIoT機器からのデータ受信とバックアップ送信など、緊急時にも一定時間の動作確保が可能となる。

 音声IoT-GWの販売価格はオープン。提供開始は12月20日。OKIでは、今後5年間で25億円の販売を目標とする。