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2017年の国内CRM市場規模は前年比10.1%増の1056億4900万円、IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は8日、国内CRM(Customer Relationship Management)市場について、2017年の市場分析と2018年~2022年の市場予測を発表した。

 IDC Japanでは、国内CRM市場を「コンタクトセンターアプリケーション市場」「カスタマーサービスアプリケーション市場」「マーケティングアプリケーション市場」「セールスアプリケーション市場」の4つの機能市場に分類して、それぞれの市場予測を行っている。

 2017年の国内CRM市場規模は、前年比10.1%増の1056億4900万円と推計。市場の中でも、マーケティングアプリケーションおよびセールスアプリケーション市場が市場全体の成長を牽引しており、両市場とも消費者/ビジネス顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進み、顧客体験をデジタルで創造する需要が高まっていることや、一部のベンダーでM&Aや製品機能の評価を変更したことなどを成長要因として挙げている。

国内CRMアプリケーション市場 売上額予測、2016年~2022年(出展:IDC Japan)

 一方、コンタクトセンターアプリケーション市場は、2016年のマイナス成長からは回復したものの前年比2.9%増と成長率は低く、カスタマーサービスアプリケーション市場も大型案件が少なく、2017年は2016年に続きプラス成長を維持したものの、成長率は3.9%となった。

 IDC Japanでは、2018年以降の国内CRM市場は、DXの顧客への浸透やAIシステムとの連携、AI機能のCRMアプリケーションへの組み込みなどの要因により、2017年~2022年の年間平均成長率は6.2%で成長し、2022年には1430億3600万円の規模になると予測している。

 IDC Japanグループディレクターの眞鍋敬氏は、「国内CRMアプリケーション市場が今後も堅調な成長を継続するために、ITサプライヤーは、既存CRMアプリケーションへのAI適用、CRMアプリケーションの中堅中小企業への導入の促進、およびデジタルネイティブ企業(DNE)に適合する評価指標の開拓を行っていくべきである」と分析している。