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Dappが世界を変える? ブロックチェーン基盤の分散アプリ
2018年7月17日 11:17
アプリストアの登場
興味深い特徴を持つDappだが、一般ユーザーが使うには敷居が高い。使用するブロックチェーンに対応したブラウザ拡張機能や、トークンを管理するウォレットなどを用意しなければならならず、通常のアプリに比べて面倒だ。そして、どこに目的のアプリがあるのかが分からない。分散型ゆえに、導入の仕方がわかりにくくなっているのだ。
そうした状況を変えようと、このところ次々にDappのアプリストアの立ち上げが発表されている。例えば、2017年末にICO(Initial Coin Offering)で5280万ドルを調達したことで有名になったBlockstackは今年5月、Dappのアプリストア「App.co」を公開した。複数のブロックチェーンプラットフォームに対応する“ユニバーサル”なストアをうたっている。
「Dappストアはユーザーの見つけにくいという問題に対処するだけでなく、開発者のDappに関心を集める手助けをする」「ちょうど、利用促進のためにAppleのApp Storeにアプリを提出したように、分散の世界の開発者は、共通で標準化された提出プロセスを必要としている」と同社は、その役割を説明する。
App.coは、開発者へのインセンティブやアプリ利用料の収集などの仕組みを整備し、ユーザーと開発者を巻き込んだエコシステムの構築を目指している。現在、掲載されているアプリは200を超え、Google Docs代替の「GRAPHITE」や、WhatsAppライクな「Stealthy」など、インターネットでお馴染みのアプリのクローンもある。
残念ながら現状では、各アプリのサイトへのリンクを提供するにとどまっており、「クリックしただけでインストール、利用」というわけにはいかないようだ。それでも各アプリの紹介や、Tweetでの評判などが一覧できるなどアプリストアらしさを備えている。
もちろん、アプリストアを目指すライバルは多く、リストのサイトはいくつも登場している。直近で注目されたのは、JPMorgan Chaseのブロックチェーン・エンジニアとして有名だったAmber Baldet氏が立ち上げたベンチャーClovyrだ。5月にDappのアプリストアを開発中であることを明らかにしている。同社の技術は、プライベートとパブリックの両方のブロックチェーンをサポートするのが特徴という。