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農業向けIoTソリューション「e-kakashi」で、AIを活用した栽培支援アプリなどを提供

 ソフトバンクグループのPSソリューションズ株式会社は12日、農業向けIoTソリューション「e-kakashi(いいかかし)」のラインアップに、2つのスマートフォン向けアプリを追加すると発表した。AIを活用した栽培ナビゲーションアプリ「e-kakashi Ai(アイ)」、e-kakashiと連携する農作業専用装置の遠隔制御アプリ「e-kakashi Tetori(テトリ)」を、同日より順次提供開始している。

 新アプリのうちe-kakashi Aiでは、日本気象協会が独自に開発した「1kmメッシュ気象情報」を農業用に応用し、ユーザーを支援するアプリ。農学的知見に基づいて1km四方の範囲の気象を予測する機能を備えており、ユーザーが登録した圃場(ほじょう)周辺の天気、気温、湿度、日射量、風向、風速、降水量などを表示できるという。

 また、1kmメッシュ気象情報を、気象情報を植物科学の知見を組み込んだAIが分析し、簡易的な栽培ナビゲーションを提供。気象災害対策、病害虫発生の予防策、作業適期を提案し、農作業の判断をアシストするとした。

 なお、作物ごとに推奨設定がプリインストールされているため、栽培マニュアルを独自で作成する必要がなく、アプリをインストールしてすぐに利用できる点もメリットとのこと。

 対応環境は、iOS 9.0以降(iPhone 5s以降)、Android 4.4以降。利用料は基本無料だが、機能によってはアプリ内課金が必要になるとしている。

 一方のe-kakashi Tetoriは、e-kakashiのサービスと連携する専用装置を遠隔制御可能なスマートフォン向けアプリ。遠隔から装置を操作できるため、農作業の工数削減を支援可能という。

 装置を設置した圃場周辺の1kmメッシュ気象情報も参照でき、農作業に必要な判断をサポートする。また、複数の装置を制御可能になっており、農作業の負荷軽減と効率化に貢献するとした。

 第1弾の専用装置としては、園芸施設(ビニールハウス)の窓を開け閉めする窓開閉モーターと、水やりを行う灌水(かんすい)バルブを製品化し、窓開閉モーターは7月12日から予約受付を開始した。専用装置は単品で購入でき、既存の装置に後付け可能なため、コストを抑えながら栽培のスマート化を実現するとしている。

 利用料は、基本料金が年間9800円、窓開閉モーター利用料が2台1セットで年間18万8000円。工事費やオプション費が別途発生する。

 対応環境は、iOS 9.0以降(iPhone 5s以降)、Android 4.4以降。