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富士通、クラウドサービスのブランドを「FUJITSU Cloud Service」に統合

 富士通株式会社は22日、既存クラウドサービスを「FUJITSU Cloud Service」として刷新すると発表した。

 従来の「FUJITSU Cloud Service K5」などのクラウドサービスを、OSSベースの「FUJITSU Cloud Service for OSS」、Microsoft Azureを活用した「FUJITSU Cloud Service for Microsoft Azure」、VMwareの製品群をベースにした「FUJITSU Cloud Service for VMware」などに刷新。「FUJITSU Cloud Service」としてブランドを統合して提供する。また、サービスについては、今後も順次ラインアップを拡大していく。

 富士通では、今回のサービス刷新は、基幹システムのクラウド移行を促進する機能を強化したクラウドサービスを提供し、顧客のビジネスに適したハイブリッドIT環境を実現すると説明。さらに、主要なクラウドパートナーとの協業を拡大するとともに、複数のクラウドサービスのインテグレーション・運用を実現するマルチクラウドサービスを強化し、多様化するICT環境のスピーディーな構築と高品質な運用を実現するとしている。

 基幹システムのクラウド移行に対しては、富士通のクラウド基盤の運用実績をもとに、顧客のビジネスに適したハイブリッドIT環境を提供するため、6月29日から基幹システムのクラウド移行向けに機能強化したクラウドサービスを、日本を皮切りに順次提供を開始する。

 顧客がポータルサイトから簡単に物理サーバーを配備できるベアメタルサーバサービスでは、顧客の既存オンプレミス環境に合わせてOSやアプリケーションが導入可能なため、アプリケーションの改修および運用プロセスの変更を最小限に抑えられ、既存システムのクラウドへの移行が容易になる。

 さらに、非常時におけるシステムのダウンタイムを極小化し、事業継続性を高めるためのディザスタリカバリ機能なども追加することで、クラウド基盤の信頼性をオンプレミス環境と同等まで強化し、ハイブリッドIT環境における基幹システムの段階的なクラウド移行に適したクラウドサービスを提供する。

 また、富士通がこれまで培ってきたSIのノウハウや最新のクラウドサービスに関する知見を生かし、ハイブリッドIT・マルチクラウド環境を活用したインテグレーション・運用サービスを強化する。

 マルチクラウドでのインフラ構築の自動化やマルチクラウド環境の一元管理技術を活用することにより、ハイブリッドIT・マルチクラウドといった多様化した環境に対してもスピーディーな構築と高品質な運用を実現するサービスを、10月1日から提供する。

 さらに、主要なクラウドベンダーをはじめとした国内外のパートナーと協業を強化・拡大していく。

 マイクロソフトとは、「SAP on Azure」をはじめとしたマイクロソフトのAzureサービスをベースに、富士通のシステムエンジニアの知見を組み合わせた高付加価値サービスの開発・提供に取り組んでいく。

 VMwareとは、「VMware Cloud Foundation」や「Hybrid Cloud Extension」をはじめとしたプライベート/パブリッククラウドサービスをベースとしたサービスを開発・提供。さらに、今後は「VMware NSX SD-WAN by VeloCloud」などVMwareのネットワーク仮想化技術を活用したソリューションの拡大を目指す。

 クラウドサービス推進体制についても強化し、クラウド関連ビジネスに従事する国内外の従業員約1万人に対し、パートナーが提供するクラウド関連サービスについての教育を実施することで、顧客の業務に合わせたハイブリッドIT・マルチクラウドシステムの構築・運用を支援する要員を拡充する。