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セコム、AIと行動心理学を活用した勤務シフト自動作成サービス「セコムかんたんシフトスケジュール」を開発
2018年6月19日 09:00
セコム株式会社のグループ会社でBPO・ICT事業を担うセコムトラストシステムズ株式会社は18日、株式会社吉野家およびAIベンチャーの株式会社エクサウィザーズとともに、勤務シフトの「AI自動作成機能」と、AIと行動心理学を活用した「AIリコメンド機能」の2つのAI機能を搭載した勤務シフト自動作成サービス「セコムかんたんシフトスケジュール」を開発したと発表した。サービスは9月に販売を開始する予定。
開発したサービスは、多くのアルバイトやパートなどのスタッフを抱える飲食・小売業の店舗管理者にとって大きな負担となっている、勤務シフトの作成を効率化するもの。
警備員や看護師向けのAIを使った勤務シフト自動作成の技術と長年の運用経験を持つセコム、飲食店舗運営の豊富なノウハウを有する吉野家、AIによる人事業務サポート技術と実績を有するエクサウィザーズは、国内初となるAIと行動心理学を活用した本サービスを共同開発した。行動心理学の部分については社会心理学者の正木郁太郎氏(東京大学・大学総合教育研究センター特任研究員)の監修を受けている。
サービスではまず、スタッフの希望に基づいて、AIが勤務シフトを自動作成する。次に、欠員箇所には、行動心理学に基づく特長分析結果やこれまでの応援実績を踏まえ、最適な候補者をAIがリコメンド(推奨)する。これらの機能により、管理者の勤務シフトの作成・調整に要する手間や、ヒューマンエラーの削減、身体的・心理的負担の軽減を図ることができるとしている。
セコムのAIによるシフト表自動作成技術、吉野家の店舗運営ノウハウを活用し、飲食・小売業特有の繁忙期に応じたシフトや短時間シフトなどの多様な働き方にも対応。日別のシフト表には、「キッチン」「フロア」など仕事内容と時間帯が表示され、シフトの詳細が一望できる。
スタッフによる勤務の希望登録は、PCのほかタブレットやスマートフォンから行うことができ、登録した内容や勤務シフト表、欠員箇所もどこからでも確認できる。
他店舗との人員調整(応援)機能も備え、AIにより自動作成された勤務シフト表をもとに、欠員となる日にち、時間帯、店舗、役割などの情報を一覧で表示。管理者は欠員箇所を簡単に把握でき、スタッフは欠員箇所の応援募集にスマートフォンなどから応募できる。
AIによるリコメンド機能では、吉野家の店舗運営ノウハウと行動心理学に基づいて開発したアンケートを事前に実施し、スタッフ一人ひとりの特長(性格や志向)を分析。欠員箇所に対して、エクサウィザーズが開発したAIが、スタッフの特長、勤務状況、応援実績を元に、補充候補のスタッフを抽出し、スタッフの特長に応じた最適な依頼要領のアドバイスとともに管理者に示す。このAIは学習機能を持ち、実績を蓄積することでリコメンドの精度が高まる。
セコムでは、同社の「安全・安心」を提供してきた知見、吉野家の豊富な店舗運営のノウハウに、エクサウィザーズの最新の技術を活用したサービスにより、多種多様な各種飲食・小売業店舗の効率的な業務運営を支援するとともに、働き方改革および社会の生産性向上にも貢献していくとしている。